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7)ミミックと氷雪の異能力 ページ8

暇な日が出来れば、自由軒に通い始めたA
織田とも名前で呼び合う程親しくなった頃だった

「!」

物音にピクッと反応するA

「お姉ちゃん?」

「・・・・・・・・・・」

その時、扉が蹴り破られ、男たちが駆け込んできた

ーーーーーーーーーーーーーー

「ねぇ、織田作、君の想い人はどんな人だい?」

「なんだ、藪らか棒に・・・」

紙袋を抱えた織田と歩く太宰

「綺麗な金髪と、宝石のような赤い瞳の人だな」

「え?金髪?赤い瞳?」

太宰はふむ、と考え出す

「・・・・もしかして・・・その人、名前はAさん?」

織田は軽く目を見開く

「なぜ・・・」

「・・・・・・・織田作・・・・彼女は・・・・?」

ふっと感じた気配

「何・・・?」

嫌な予感に襲われる
自由軒の入り口に親父さんが出てくる

「親父さん!!」

「織田作ちゃんっ、子供たちと、お嬢ちゃんが、」

「!?Aが来ているのか!?」

太宰がバッと外を見渡す

すると、怪しげなワゴン車を見つける

「織田作!!あそこ!!」

「!」

ーーーーーーーーーーーーーー

子供たちと共にワゴン車に連れ込まれるA

「憎むなら憎め」

「・・・・・・・・・・」

怯える子供たちを抱き締めるA

「何の関係がないが、これも我らの悲願の為だ」

「・・・・己の勝手に人を巻き込むのに、悪いとは思っているのですね・・・」

「・・・・・・・・・・・」

フードを被った男は何かの機械を操作する

「なぜそれ程織田作之助にこだわるのです」

「奴だけが、我らを解放することが出来るのだ」

「・・・・・話すだけ無駄か」

Aは子供たちを更に自分の側に寄せる

「お姉ちゃん・・・?」

「私の側から離れないで。少し冷えるけど、我慢してね」

子供たちはAに抱きつく

「・・・異能力」

【空蝉】

ーーーーーーーーーーーーー

ワゴン車に駆け寄ろうとする織田と太宰

「お前たち!!A!!」

その瞬間、ワゴン車の中が赤く染まり、窓ガラスが割れて、爆風に襲われる

「ーーーーっっ!!!」

声にならない、叫びが響く

「!織田作!見たまえ!」

「っ?」

埋め尽くす炎が、徐々に何かに包まれていく

「こお、り・・・?」

「まさか、Aさん・・・?」

爆発で吹き飛んだドアから出てくる影

「っんの馬鹿がっ!」

フードの男の胸ぐらを掴み、外に放り投げた

「Aさん!!」

所々焦げた服、火傷した肌が痛々しかった

8)光の世界へ→←6)お菓子と子供たち



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作者名:水琴 | 作成日時:2019年4月16日 7時

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