コートに舞う天才ペテン師

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「…太志ぃぃ！！」

小野寺「ぅえ？！」





全体練習が終わり、祐希と有志がコートで自主練をしている

それを見て、俺は小野寺太志に声をかけた




「太志さ、俺と正ミドルのポジション取りに行く？」

小野寺「…えっ？」

「まぁ俺は多分正ミドルだけど、正直次は高橋とか山内だろ？悔しくねぇ？」

小野寺「そりゃあ悔しいよ！！」

「だろ？なら他にない魅力つけようぜ

俺とアレ、しよう」




指差す先には、ブランコーチと話し合う祐希と有志




小野寺「…えっ？！アレをっ？！」

「そう。ミドルバージョン。しかもお前スパイカーやってたじゃん？」

小野寺「えっ？まぁ…あ、だから俺なんだ？」

「勝算の無いものは好きじゃねーの、俺は。
いろいろ見てて、1番お前がいいなって


やろうよ、俺と
お前となら俺、やれる気がすんだよ


正ミドル奪ってやろうぜ」




籠からボールを取り出し、太志と空いているコートに立つ

すると、隣にいた二人が不思議そうな顔をしている




石川「…あれ？」

西田「どしたんっすか？」

「ん？俺らも自主練」

石川「あー…もしかして」

「俺、お前らには負けないから」

石川「俺らも負けないから笑」

西田「えっ？なに？…まさかこれをミドルで？出来るんっすか？」

「出来るかどうかなんて知らねーよ笑

やるんだよ、勝つために。


やんぞ！！太志！！」

小野寺「…おうっ！！」





太志とコーチの3人でコートに立ち続けた


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