コートに舞う天才ペテン師

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"ーーあ、ここで関田選手に代わって清水選手がサーブで入りましたね"

"うわぁー！！清水選手や！！"

"南部さん！今、日本のコートにセッターいないじゃないですか？大丈夫なんですか？"

"大丈夫ですよ！トス自体はみんなあげれますし、その中でも上手な石川も神もいますし"





清水さんのサーブは威力増し増しで相手コートへ

高く上がったボールがイタリアチームのセッターに返り、まじえげつないスピードで返ってくる


安定感のあるベテラン福澤さんがアタックライン上に綺麗にあげ

それを俺はジャンプしてアタック…のフリからの祐希にパス




「ーー祐希ぃ！！」

石川「…っ、！！」





"うわぁぁぁぁああ！！"

"すげーー！！"

"なにぃ今の！！神選手やばぁ！！"





西田「いえーい！笑」

福澤「すげぇじゃん笑」

小野寺「めっちゃ綺麗だった笑」

石川「俺のが上手いけどね」

「はぁ？笑」





"神選手も出来んねや！！"

"フェイクってわからないもんなんですか？"

"わかるんですけど、わからないものもありますね笑 石川も神もね相手のブロックが飛んでから体勢変えるんでわからないんですよね！
滞空時間が長いからこその技ですね"

"すげぇ…"





監督「祐希や有志に集まってきてるから、Aや太志も積極的に使っていこう」

関田「はい」


ベンチでは、アナリストから来るリアルタイムのデータを元に

セッター関田へに監督が指示を出す





そして清水さんの二本目のサーブはネットにかかり、コートに関田が戻ってきた





次はイタリアのジャンプサーブ

セッターの関田はレセプションをしないため、俺と祐希で対応しなきゃいけない







2人の間を狙うボール

…いいじゃん、そういうの。お見合い狙い？笑



石川「…っ、やば」





お互い譲らずに手を伸ばし、ボールは祐希の腕に当たり後ろに飛ぶ




「…っ！！」




…落としたくない。






「…うらぁぁぁぁあああ！！」






落とさない、俺は





"ーー神がよく繋ぎました！！石川がボールを返す、イタリアのチャンスボール"




落としてたまるもんか





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