第57話 警鐘 ページ8
噛み付いてきた白太刀や白太刀に噛み付く長谷部さん、それを止めに入る光忠、私を抱き締めたままほけほけと笑っていた三日月さん。
全員がピタリとやめ、俯く彼を胡乱げな表情で見遣った。
鶴「……和泉守？」
兼「………」
呼びかけにまさかのスルー、黙ったままだ。
ただ黙っただけで、こうも警鐘がなるのだろうか。
いや違う、普通ありえない。
………だとしたら、一体なんだ？
三「和泉守、どうした」
燭「どうしたんだろう…」
長「さぁな。だが……見習い様が落ちてからあの状態のままだった事は確かだ」
長谷部さんの言葉に、つい先ほどの出来事が脳裏を駆け抜ける。そうだ、私は彼を蹴り突き飛ばしてしまったんだった。もしかすると、腹を立てているのかもしれない‼
さっきと違ったオーラを纏う彼へと近づく為、三日月さんの手をそっと、めっちゃやんわりと外し距離を取りながら近づく。
あ「兼さん刀剣男士様」
彼の名を呼んだ時に、後ろでブフッと誰かが笑った気がした。いや、笑った。誰かなんて予想付いてるけど。白太刀、あとでシメる。
あ「先ほどは蹴り突き飛ばしてしまい、申し訳ありませんでした」
兼「っ、」
深々と頭を下げる直前、ピクッと僅かに肩を揺らした。言葉が聞こえないわけではないことが、彼の反応でよくわかった。
あ「その事で酷く腹を立てていらっしゃる様で……本当にすみませんでした」
兼「………っあぁ、そうだ。あんたの言う通り腹を立てている」
ですよねー。蹴り突き飛ばしてすみませんもなしに崖に向かってフライアウェイしたんだ、当然だろう。
さてどうやって彼の怒りを鎮めようかと考えていると、向こうが俯いたままゆっくりと口が動くのがわかった。
兼「……俺の問い掛けに、嘘偽りなく答えろ。否は認めねぇ」
拒否権なし、それに私は少し言葉を詰まらせた。
私だって隠し事なんざ山ほどあり谷ほど深い事情もある。
くそ、ヤバイな……
鶴「……そいつだって言えない事ぐらいあるだろう、拒否権くらい与えてやったらどうだ」
あの憎たらしい白太刀が助け舟を出してきたことに驚き、かと言う兼さん刀剣男士も驚いた様に俯いた顔を上げた。
……こいつ、なんか変わりすぎじゃない？
鶴「ただ嘘偽りなく言ってくれればいいんじゃあないか？無論、一つでも嘘をつけば俺が見習いの首を刎ねてやるさ」
どうだ？と提案を持ちかける白太刀。
やっぱこいつ変わってなかったと思ったと同時に、大きく警鐘が鳴り響く。
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです！！！ (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか？早く続きが読みたいです！！ (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ！！！すごく面白いです！！！今後の展開も楽しみです！ (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です！更新お待ちしております！ (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです！！三日月、大好きです！ (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミコ | 作成日時：2017年8月28日 12時
