第55話 見習い、平手打ち ページ6
白太刀に俗にいうお姫様抱っこをされながら、只管歩いている。いや、私は歩いてないけれども。
どうしたんだ此奴？
ついさっきまで、崖の上の白太刀となるまでガンガン殺気放って睨んでたじゃん？水中戦の時は幻じゃねぇの？っていうぐらいイケメンスマイルかましてた気がするけど、岸に上がって軽々と横抱きにされる前の顔も超絶真顔。
嫌なら嫌と言ってくれりゃ、こっちだって喜んで離れるとも。
あ「あの、嫌なら降ろしていいですよ？」
鶴「万が一怪我でもしていたら、一早く合流できないだろう」
真顔で言っては抱き抱えられてるのに、抱きしめる様に力が加わった気がした。
やっべ、鳥肌が……
鶴「……なぁ」
あ「はい？」
鶴「……何で、俺なんかを助けにきたんだ？」
白太刀は歩む足をぴたりと止め、視線を私に向けた。さっき言ってた事と違うぞオイ、足動かせ足を。
あ「助ける事に理由なんていります？」
鶴「っ……俺は君を幾度となく殺そうとした。実際何度も君を斬ろうとした」
そうですね、しかも斬ろうとじゃなく斬ったの過去形だ。
鶴「君にとって俺は敵も同然。そんな奴を、助けるか？俺達は刀剣男士、折れるまで戦い続ける。折れれば其れまで、其れに俺の分霊は幾らでもいるっ。俺なんか、見捨て、」
____パァンッ‼
彼の続く言葉にブチッと頭のどこかで糸が切れたと同時に、思い切り真っ白い頬を叩いた。
鶴「……き、み、」
あ「見捨てれるわけ、無いでしょうが！貴方様は審神者様から預かっている大切な刀一振り。貴方様が過去に私に何をしてようが、それとこれとは関係ない！」
鶴「……」
あ「仲間は命をかけてでも守る。貴方を、皆さんを守る。私があの見習いとしている限り、たとえ貴方が私を敵だと思っていても、私の中では仲間なのだから」
鶴「っ……、」
白く嫌味なほど綺麗な顔が歪み、濁っていない望月の双眸からぽたぽたと涙が溢れ私に降ってくる。
……泣いてる、？えっ、泣かせた私⁉
あわあわと降りようと身を動かせば、ぎゅううっと抱き締められる。不意にドキッとしてしまった。
……うううん‼⁉いや、ドキッてなんだよドキッて‼
泣いてる姿が良いって？ドSだね、って私そんな趣味もってねーよ‼‼
すると急に頭の何処かで警鐘がなる。
え、待ってこんな(嫌な予感しかしない)ドキドキパレードいらないんですけどっ‼‼
目を凝らし遠くを見れば、長谷部さんが猛スピードで迫ってくるのが見えた。
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです！！！ (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか？早く続きが読みたいです！！ (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ！！！すごく面白いです！！！今後の展開も楽しみです！ (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です！更新お待ちしております！ (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです！！三日月、大好きです！ (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミコ | 作成日時：2017年8月28日 12時
