第73話 決着 ページ24
ガラガラと崖崩れの様な音が立っているのは、きっと気のせいではないだろう。思わず顔が真顔になったのがわかった。
役『壊すなって言いましたよね⁉』
あ「なるべくって、」
役『それの何処がなるべくですか‼‼』
チラリと見れば、大いに抉れ食らうとひとたまりもない事をよく物語っている光景。やった本人は場に似合わない笑顔を浮かべている。
あ「私じゃない！目の前の相手がやった！」
敵三「はっはっは、じじい故に手加減が出来なかったなぁ」
ジジイがゴリラ級の威力を出すか？ださねぇよ。
詐欺だな、圧倒的詐欺だ。今度からゴリラジジイと呼んでやろうかこの野郎。
敵三「まさか、その程度で臆したわけではあるまいな？」
あ「はっ、ビビるわけないでしょうに」
叫ぶ五月蝿い榊を無視して再び交戦を続行。
天下五剣といったかどうかはさておき、かなりの霊圧を持っている。手を抜きつつも霊圧を普通に戻している私とほぼ互角に渡り合えているのだから、その腕もまた見事。
何処がジジイだほんとに。
世の中の白髪やハゲのか弱きジジイに謝れ！
私のいくつかの斬撃を擦り傷程度で食らう三日月に対し、かという私もほのかに傷を負っていた。
互いに譲れないと言わんばかりの激戦状態に、いつの間にか会場は盛り上がり何処か興奮めいたものになっていた。
敵三「…ふむ」
あ「っ！」
力を強め私を飛ばす様に太刀を振るった三日月。
バク宙し、ストンと地へと降り構える私との距離は少しばかり空き離れていた。……強いな。
そう思っていた矢先、ぶわりと三日月の霊圧が一気に高まる。きっと次の一太刀で試合が終わる事を知っていた様だ。
つまり、その一太刀で決着をと……
敵三「さて、ちと本気になるか」
美しい反りの太刀を構え、私を見据える三日月の双眸は、表情は何処か愉しげだった。
なるほど、上等だ。私もその期待に応えなくてはならないな。
あ「文句は受け付けませんよ？」
肯定するように、一層相手は笑みを深めた。
私も霊圧を上げつつ和泉守兼定を構える。
……和泉守、力を貸してくれ。
私の念に応えるように手元が熱くなれば、刃は美しい鮮やかな紅の焔を纏っていた。それに私の霊圧を乗せ、思い切り地を蹴った。
敵三「これでどうだ⁈」
あ「奥義……‼」
彼は美しく凛々しい刀。
ならば彼に似合う、見合う最高の戦いをしよう。
二つの大きな斬撃は衝突し合い大きな爆発を生み、地を大きく抉り空間を、その場を轟かせた。
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十六夜 - えぇ、鶴丸落ちになりそうなんですが(汗)わたしは、三日月推しです！！！ (2018年5月17日 3時) (
レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 続きは、まだでしょうか？早く続きが読みたいです！！ (2018年3月30日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - うぉぉぉ！！！すごく面白いです！！！今後の展開も楽しみです！ (2018年3月6日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
白紫乃(プロフ) - とっても好きなお話です！更新お待ちしております！ (2018年2月21日 20時) (レス) id: 43803e668e (このIDを非表示/違反報告)
霜月 - 鶴丸は、夢主が好きなんですね。でも、私としては三日月落ちがいいです！！三日月、大好きです！ (2018年1月14日 15時) (レス) id: 51d1ba9355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミコ | 作成日時：2017年8月28日 12時
