KILL OR DIE

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いくら好きと言っても、抱きしめても、

唇を重ねても、


伝わらない俺の気持ち
今日は休み、でもスッキリさせたいことがある

あれから2週間経った

今日はしらす入り出し巻き卵と焼き魚とご飯と味噌汁の和風の朝ごはん

甘い卵焼きもあるけど俺は絶対だし巻きや、と力説してたヒナちゃんの口に合わせて作った完璧な出し巻き卵


ほんまはヒナちゃんと一日中居たいんやけど

忠「ヒナちゃん、ちょっと出かけてくるわ」

雛「え？、うん」


そりゃ驚くよな
いつもあんなに自分にベタベタくっついてた人がいきなり自分が休みの日に放置して出かけるっていうんやから

それでちょっとだけ意識してくれたらなんて思うけどきっとそんな簡単じゃない

今日は日差しがきつい
人通りの少ない道を選んで急いでそこに向かう

あいつが住んでるそこに


門を飛び越えて敷地に入る
玄関のドアは閉まってる

まあええわ

全力で引っ張るとバキッという音がしてドアが開く
いちよう完全には壊れなかったドアをもう一度閉めてサングラスとキャップ、マスクを脱ぎ捨てる

昼間とは思えない暗さ
埃の積もった長い廊下に左手には階段
手すりを持つと埃が積もっていないことに気づく

上か

2階に上がると生活している跡がある
ドアを開けると薄暗い中にあいつがいる

侯「お前か」

頬が痩けて手や首は骨ばっている

忠「半年以上経ったのに何も食べてないみたいやな」

侯「ダイエット中や」

忠「ここでヒナちゃんを待ち伏せしてんの？○○くんにわざわざ居場所教えさせて、可哀想な蜘蛛さん」

侯「黙れ、○○は関係ない」

忠「じゃあなんなん」

侯「お前にわざわざ言う必要ないやろ」

忠「ある。ヒナちゃんになんかしたら許さへん」

侯「お前はヒナのなんやねん」

忠「ヒナって呼ぶなや」

侯「ええやろ別に、何と呼ぼうがお前に関係ない」

忠「ヒナちゃんは俺のもんや」

侯「ただの友達のくせに、ちょっと中に突っ込んでヤッただけで彼氏気取りか」

忠「覗き見してたん？趣味悪っ」

侯「男友達に恋愛感情拗らせながら同居してるお前の方が気色悪いわ」

忠「何も知らんくせに、ちょっと手差し出されたからって勘違いするとか童貞か、ヒナちゃんは誰にでも優しいねん」

侯「お前にもな」

図星を指された気がして隠すために言い返す

忠「ふざけんな、何年一緒におったと思ってんねん、お前と一緒にすんな」

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