[銀魂]覚えていてね。3[坂田銀時]

分かったこととこれからの ページ6

翌日、局長の部屋に集まった私たち。

話を始めるため、私は大きく息を吸った。

「まずは、クロユリの拠点。
数年前までは海の近くに本部があったんですが、いまは山奥にある廃ビルです。
セキュリティも強いらしく、侵入するなら裏から回った方が良いかと思います。」

「でも、裏に誰かが回ったって情報が入れば裏に奴らも集中してくるんじゃ？」

「恐らくそうなります。ですから、私や土方さん、沖田さんは正面から侵入します。」

「ちょっと待て、俺らはどうするんだ？」

「万事屋さんたちはここから侵入してもらいます。」

実は、山崎に頼んで急ピッチで廃ビルを見てきてもらい先程その写真を貰ったのだ。

それを見れば入口や裏口の他にもいくつか窓があり、中が見える形になっていた。

そのうちのひとつの窓から見える部屋は空き部屋になっているらしく、そこから侵入すれば存在はバレずに済む。

「…お前、戦に出たことがあるのか？」

「…いえ、兄が作戦を立てるのが大好きでして。それを間近で見て育って来たものですから。」

これだから変に勘が鋭い銀時は嫌なんだ。

目線を逸らし、私は目を合わせないようにする。

「如何ですか、近藤さん。」

「…うん、いいんじゃないか？
異論がある者はいるか？」

局長のその声に、反論をする人はいなかった。

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