。 ページ5
「まず、行方不明になっていたときのことをもう一度教えて頂いていいですか。」
教師が席を外し、私たち四人が部屋に取り残される。
そして私が質問すれば向かい側に座る鈴木さんが口を開く。
「き、肝試しに行ったんです。この高校では結構有名な場所で。」
「お二人で、ですか？」
「はい。そしたらいきなり意識が遠のいて、気が付いたら結構日が経ってたらしくて。」
ちら、と恵ほ法を見ればそれに気づいた恵は小さく頷く。
なるほど、恵が聞いたことと一緒らしい。
「何か変わったことはありましたか。」
「私たち霊感とかはないので、何も感じなかったです。」
「そうですか。」
ところで、さっきから話をしているのはずっと鈴木さんの方で佐藤さんは一度も口を開かない。
しかし膝に置かれた固く握られ、若干震えている。
「覚えてることとかあったら教えて欲しいんですけど、何かあります？」
「いえ、特には。」
「そうですか。恵は何か聞いときたいことない？」
「肝試しに行った場所ってどんな話があるんですか。」
「確か、男に騙された女の人が亡くなった場所とかだったはずです。」
まあ、呪いが集まる場所にはありがちな話か。
私はメモを取っていた手帳を閉じて、胸ポケットに仕舞う。
「次は佐藤さんに話を聞きたいんですが、」
「あの、彼女はあまり人と話すのが得意じゃないので、何かあれば私が話します。」
佐藤さんに話を振れば、わざとらしく鈴木さんがそれを遮る。誰が見ても怪しいと思える行動に、違和感を覚えた。
「恵。」「ああ。」
私は机に飛び乗って、鈴木さんの首を掴んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 624人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shinox2(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2021年10月6日 0時) (
レス) @page31 id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - すいません誤字ってしまいました...これからも頑張ってください！ (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 前回の作品から来ました！めっちゃ続き楽しみです！これからも頑張ってくださ！！応援してます (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：巫女@桜 | 作成日時：2021年8月13日 0時
