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「とりあえず、やるか。」
「そうだね。」
軽く首を回せば、ばきばきっと骨が鳴った。
久しぶりに動くのだから準備運動はしっかりしないと。
暴れる様子もないしここままいけばすぐ祓えそうだ。
「悠仁、飛ばす？」
「おう！」
「行くよ。」
神経を集中させ、じっと悠仁を見つめる。上手く掴めた呪力の感覚を逃さないように、そのまま悠仁を呪霊の方へ飛ばした。
それから私も駆け出して殴り掛かった。
ものの数秒。あっという間に祓えてしまった。
しかし、
「帳、まだあんね。」
「うん。」
目的は、一体なんだ。
こんなマンションで、大勢を巻き込んで、低級呪霊を放つ理由。
そもそも私がここに住んでいると分かってやっている？
となると、
「侑たちが、危ない。」
「え？」
「やられた。嵌められたんだ、私たち。」
屋上から部屋に戻らなければ。
下に繋がる階段のドアノブをがちゃがちゃと捻るが、開く気配はない。
呪力操作で鍵を開けようにも鍵が潰されてて開けられないようだ。
「待って、どういうこと？」
「帳を降ろせるのは、一定の呪力を持つ人のみ。素人だって努力次第でできないわけじゃないけど、流石に一回で成功はしない。で、この場で帳を降ろせるだけの力を持つのは私も含めて3人。だけどその3人は同じ場所にいたから詠唱してないことは分かってる。となると、この帳の範囲内に呪力を持つ別の何がいることになる。」
「うん、そうだね。」
「あの程度の低級呪霊に帳を降ろすための術を唱えられるとは思えない。だからそいつの狙いは呪霊に非術者を襲わせることじゃない。私たちをここに誘き寄せることだ。」
「何で？」
「そこは、はっきりとは分かんない。だけどいまこのマンションには学校で起きた不可解な出来事を知ってる人がいるんだから。情報を消すために狙われたっておかしくない。
ああ、もう！全然開かない！何で！」
呪力は注いでいるものの、何かの力が働いてびくともしないドアノブ。
「俺がやる。離れててね。」
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shinox2(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2021年10月6日 0時) (
レス) @page31 id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - すいません誤字ってしまいました...これからも頑張ってください！ (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 前回の作品から来ました！めっちゃ続き楽しみです！これからも頑張ってくださ！！応援してます (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫女@桜 | 作成日時：2021年8月13日 0時
