二重の夜 ページ38
「悠仁、」
「ああ。」
帳が、降ろされた。それに、呪霊の気配も感じる。
悠仁と翔大くんは立ち上がり4人を守るように態勢を整え、私は持っていた食器を置いて急いで窓へ駆け寄りカーテンを開けた。
壁に掛かった時計に目を移すと時刻は7時前をさしている。
こんな時間に帳を降ろされることは、基本的にはないことなのに。
ばちばちと不自然な点滅を繰り返した部屋の明かりはやがて消えてしまった。
「え、停電？」
「あれ、スマホ使えないんだけど。」
「…俺も。」
「電波障害？何かあったんか？」
帳の中には何百人と非術者がいる。それに帳の中から外へ出ることはできない。
そしていま呪いを相手にできるのは私と悠仁の2人だけ。呪霊がどこにいるかも分からないこの状況で、全員を守りながら動くことは難しい。
『あシたのゴはん、なァ二ー？』
「うお、」「っひ、」
「え、なに？」
久し振りに驚いた。目玉が数えきれないほど付いた呪霊が窓の外からこっちを見ている。あれは、デカすぎないか？窓枠から全体像が見えない。等級はそこまで高くなさそうだけど、サイズが大きすぎる。
「どうしよっか、A。」
「…退いて、悠仁。」
サングラスを取って私は術式を唱える。
「感情躁式・集
唱えた術式の影響で彼らはばたばたと倒れていった。
「ちょ、」「うおっ！」
「やるなら言って！」
「あ、ごめん。」
前に恵にも言われたっけ。
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shinox2(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ (2021年10月6日 0時) (
レス) @page31 id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - すいません誤字ってしまいました...これからも頑張ってください！ (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 前回の作品から来ました！めっちゃ続き楽しみです！これからも頑張ってくださ！！応援してます (2021年8月14日 14時) (レス) id: a20e372e06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫女@桜 | 作成日時：2021年8月13日 0時
