間に合いました。 ページ17
嫌な予感がして家を飛び出した私は、ある場所が目に留まった。
…農業用のプレハブ小屋だ。
確か、沙和ちゃんはあそこで穂香ちゃんと雨宿りして、それで…
私は小屋へと急ぐ。
そして私が小屋に辿り着いた時、そこには穂香ちゃんと思しき女の子を庇うように抱き締める沙和ちゃんと、若い男の姿。
男は沙和ちゃんに対し、農業用の鎌を大きく振りかざしていた。
「止めなさいっっ！！」
私は思い切り男に飛び蹴りを食らわせ、吹っ飛ばした。
男は今ので相当なダメージを食らったのか、ぐったりとその場に倒れこみ、起き上がらない。
「ふぅ…間に合ってよかった。沙和ちゃん、大丈夫？」
「う、うん…でも唯ちゃん、どうして…？」
「勘よ、勘。何だか良からぬ事が起こりそうな気がして…思わず家を飛び出して来たの。…その子は？」
私は穂香ちゃんと思しき少女を見やる。
怖かったのか、震えているようだ。
「この子は…一緒に雨宿りをしようと思ってここまで連れて来たの。まさかこんな事に巻き込んじゃうなんて…」
「うぅ、お姉ちゃん…」
「大丈夫、あの悪いお兄さんは私がやっつけてやったから」
私は穂香ちゃんを安心させる為、声を掛けた。
「うん…」
「…とにかく、無事でよかった。取り敢えず警察に連絡した方が良さそうね」
私は持っていたスマホで警察に連絡を取った。その後暫くして警察がやって来て、男は身柄を確保。
そして…
「穂香！！」
そう言って駆け寄って来たのは、私もよく知っている…南雅和さんだ。
まさかこんなタイミングで会えるだなんて思ってもみなかった。
「お父さん！！」
「穂香、大丈夫か？怪我はないか？」
「うん、大丈夫。あのねお父さん。このお姉ちゃんが悪い奴やっつけてくれたの。こっちのお姉ちゃんは、私の事庇ってくれた」
穂香ちゃんは私達を見ながらそう言った。
「娘を助けて頂き、本当にありがとうございました」
「いえ…元はと言えば、私が彼女を雨宿りの為に小屋に連れて行ってしまったのが原因ですし…娘さんを危険な目に遭わせてしまって申し訳ありませんでした」
沙和ちゃんはそう言って頭を下げる。
沙和ちゃん、変わったなぁ…
「いえ…それでも娘を守ってくださりありがとうございます。よろしければお二人のお名前を…」
…と、思わぬ形で南さんと繋がりが出来てしまいました。
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クリオネf。t(プロフ) - 彼方さん» コメントありがとうございます〜！百合いいですよね〜。読み込んでくださって嬉しいです。 (2022年6月7日 14時) (
レス) id: 65c7182010 (このIDを非表示/違反報告)
クリオネf。t(プロフ) - れいなさん» ありがとうございます！！亀更新ですが、頑張ります！！ (2022年6月7日 14時) (レス) id: 65c7182010 (このIDを非表示/違反報告)
れいな - 黒島好きなので応援してます！ (2022年6月4日 17時) (レス) id: 9244dafa1b (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - 凄く面白いです!百合作品もあな番も好きなのでかなり読み込んじゃいました｡更新待ってます! (2022年2月16日 18時) (レス) id: 2885df64f2 (このIDを非表示/違反報告)
クリオネf。t(プロフ) - シォさん» ありがとうございます！私は菜奈ちゃん推しですが、黒島ちゃんはその次に好きです。流石に最終回前に察したけど信じたくなくて現実逃避してた人です、はい。 (2021年11月15日 3時) (レス) id: 65c7182010 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クリオネf。t | 作成日時：2019年9月9日 22時
