喜び ページ32
続いて、エミリーくんとナワーブたちに私と同様の視線を送る。
2人とも、その意味合いに気が付き、コクリと頷きをAくんに見せた。
その頷きを見てAは地面へ座り込んだ。
しばらくの間、その状態のまま考え込んで…
──そのまま、表情を変えることなくポロポロと涙を流し始めた。
ジ「ちょっ…おい泣くな！俺が泣かしたみたいになるだろ！！！」
ジョーカーがあたふたとし始める。
そんなジョーカーを見てAがふにゃりと笑う。
それは、紛れもない純粋な少女の笑みだった。
『ジョーカーさんは…優しいんですね。』
そんな顔でそんなことを言われたジョーカーは少し時間をおいてから、ﾁｯと舌打ちをしながら仮面を被り直した。
耳が赤い。照れ隠しが下手くそだな。
Aside
ジョーカーさんは、優しい。
優しい故に私の汚いところを見てないから、知らないから、そんなふうに私のことを言えるんだ。
そう分かっている。
分かっている、けど。
「大事」「大切」。
そんなふうに言ってもらえるのは初めてで、それが例えお世辞でも、嬉しかったのは事実だ。
ここにいる人達はやっぱりいい人達なのかもしれない。
それから、ジョーカーさん達に背中の治療のお礼と別れを告げて、テクテクと長い廊下を歩いていた。
長い…広い…大きい…。
本当にここが私なんかがいていい場所なのかと自問するが、自答はいつまで経っても出来なかった。
不意に、ナーンという鳴き声が聞こえた。
聞こえた方向はちょうど私のいる位置の下から。
下に視線を向けると猫がいた。
オレンジ色毛並みの帽子をかぶった猫。
『…かわいい。』
あまりの可愛さに言葉を漏らしてしまう。
喉を鳴らしながら擦り寄ってくるその猫と触れあいたくてしゃがみこむ。
しゃがみこむとそれは頬をスリスリとしてきた。
これは自分も頬をスリスリし返した方がいいのかと思い、自身も猫に頬擦りをする。
すると猫もまけじと頬擦りをかえす。
いつ終わるのか、とも思ったがこの幸せ空間にいたい、という気持ちとあってその場でずっと頬擦りしあった。
頬擦りをしあっていると突然横からｶｼｬ､と機械質な音がした。
驚いて頬擦りするのをやめて、代わりに猫ちゃんを自分の腕の中に抱く。
？「驚かしてしまったかな。だとしたらごめんね。とても可愛らしい情景が目に映ったので思わず撮ってしまったんだ。」
そこには何かの機械のようなものをこちらへ向けた白い髪の毛で、私と同じ青い瞳をした男性が立っていた。
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M(プロフ) - ぐうたら猫さん» 報告ありがとうございます！最近更新してないのに読書して下さりありがとうございます！！！修正しておきますね (2019年7月6日 0時) (
レス) id: 07364ca25c (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - ニャッスニャッス！誤字があったのでご報告に来ました。 祭司と占い師の中間、ハスターsideの台詞で信仰が進行になってました！ (2019年6月14日 1時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - コメント再度ありがとうございます！！！こちらこそ美味しいネタ提供ありがとうございました！！！！！ごちそうさまです！！！！！ (2018年12月25日 20時) (レス) id: 5e16966fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぐうたら猫(プロフ) - 美智子姐さんとヴィオレッタ嬢との絡み、めっさ可愛いです♪ バル爺ちゃんとの関係最高っした！ (2018年12月22日 10時) (携帯から) (レス) id: e6816c78e0 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - ぐうたら猫さん» コメントありがとうございます！！！！じぃじと孫娘！？………良い関係だ……………。そのように書かせて頂きますね！ (2018年12月2日 16時) (レス) id: 5e16966fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M | 作成日時：2018年10月13日 1時
