【d！】癒しの少女

接触恐怖症 ページ28

貴方side

『えっと.....おはよう、ございます？』

ペ神さんの勢いに押されながらも挨拶をすると、大きく息をすうペ神さん。

sn「ショッピくぅぅぅぅぅぅぅぅん！！！！」

『うわぁぁっ！な、なんですかっ？』

いきなりの事に驚いているとバァァァンと凄まじい音を立てて扉が開く。

shp「A！！！」

『ショッピ、兄.....？』

部屋に入ってきたショッピ兄は少し涙目だった。

shp「A、お前はどんだけ心配させれば、気が済むんだよっ！」

そう言って私を抱きしめるショッピ兄。

『ご、ごめんね。』

sn「いまいちピンと来てないみたいだから言うけど3日も寝てたんだよ？」

『3日...？』

shp「ほんとにっ、心配、したんだからなっ！」

『うん、ごめんね、ショッピ兄。』

cn「Aちゃん！！」

『あ、チーノ兄。』

cn「良かったぁぁぁぁ！！すっごい心配したんだからね！！」

『うん、ごめんね。』

しばらく抱き合った後、ペ神さんが呼んだのか幹部の全員が集まっていた。

gr「A、具合はどうだ？」

『大分良くなりました。もう大丈夫です。』

gr「そうか。」

と言って安堵の顔を浮かべるグルッペンさんと対象に、鬱さんが近づいてきた。

ut「.......。」

『......う、鬱さん？』

声を掛けても鬱さんは歩くのを辞めない。

ut「.......。」

そして鬱さんは私に向かって手を伸ばしてきた。

『ｯ！！！』

嫌な記憶が蘇ってきて、私は咄嗟に目を強く瞑った。

ut「......ほら、やっぱりな。」

『う、つさん......？』

鬱さんの声がして目を開けると困ったような、申し訳ないような顔をした鬱さんがさっきよりも離れた位置にいた。

ut「とりあえず殺気出すのやめてくれへん？ショッピ君。」

shp「......チッ、何かしたら許しませんからね。」

ut「分かっとる。......で、Aちゃんって接触恐怖症やろ。」

『せっしょく、きょふしょう......？』

em「接触恐怖症というのは、人に触れられるのが怖いと感じる恐怖症ですよ。」

sn「だいたい過去にトラウマになることがある人に出るんだけど......何か心当たりある？」

『心、当たり......。』

心当たりならある。きっと前世の軍でいじめを受けていたことだろう。
なぜかは分からないが、私は幼い頃から軍に入っていた。そのせいで子供のくせに、といじめられていた。そこでふと思い出す。先程夢で見たあの少女を。
_______ああ、あれは軍にいた頃の私なんだ。

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