夏といえば花火 ページ23
時は過ぎ、あっという間に夕方になった。
『じゃあ、今日の稽古はこれで終わりだから夜は各自復習しといてね』
天馬｢おつかれ｣
幸｢おつかれー｣
椋｢おつかれさまでした！｣
一成｢おつおつ！｣
三角｢おなかすいた〜。夕ご飯何かな〜｣
『カレー味の何かだよね』
幸｢誰かさんがカレー星人の言うことを聞くからだよ｣
『……否定出来ない』
だって、いづみちゃんが一生のお願いって言うし
後ろから碓氷君の視線が刺さってるし、これはYES以外の選択肢はないものじゃん！！
椋｢ま、まぁまぁ！カレーもおいしいよ！｣
三角｢カレー味のおにぎりかな？｣
天馬｢それ、ただのカレーライスだろ！｣
三角｢そっか〜！｣
支配人｢みなさん、おつかれさまでした〜！
今日の夕方はアクティビティを用意しときました！｣
幸｢アクティビティ？｣
支配人｢じゃじゃ〜ん！これです！｣
支配人が自信満々な顔で出したのは………
椋｢それって……花火ですか？｣
椋が言った通り花火だ。
……私、花火したことないなぁ。
支配人｢夏といえば花火！合宿は思い出作りも大切です！｣
『たしかにいいかも…』
個人的にみんなとしてみたいしね。
一成｢いえー、ロケット花火やろ！｣
天馬｢なんだそれ｣
『同感』
椋｢天馬くんとAさん、ロケット花火やったことないんですか？｣
『線香花火だけかな』
天馬｢ドラマの撮影で線香花火はやったことがある｣
幸｢おえ、一瞬にしてリア充映像が浮かんだ｣
椋｢リア充映像？｣
天馬｢同級生役の女優と二人でゆかたの衣装着てーー｣
幸｢詳細に言わなくていい｣
『安易に想像できちゃうのが流石だよね』
椋｢わあ、少女マンガの1シーンみたいだね……！！
憧れちゃうなあ｣
天馬｢そうか？線香花火はちまちましててあまり面白くはなかった｣
一成｢ねぇ、ねぇ、Aちょん｣
不意に一成が私の服の裾を後ろから引っ張る。
『え……』
急だったから重心が後ろに傾き倒れそうになる。
目を閉じて衝撃を待つと、その代わりに優しく両肩を掴まれた。
一成｢Aちょん、ごめん！大丈夫？｣
かなり至近距離から聞こえた一成の声。
『あ、うん。大丈夫……』
横を見ると、一成の服が見える。一成が後ろから支えてくれたのか。
『ありがとう、一成』
一成｢えっ、いやいや！Aちょんが無事で安心したよん♪｣
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作者名：ろい
| 作成日時：2018年6月30日 23時
