【A3!】酸化した舞台から飛び降りますっ！2 (ページ18)

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七夕【夏組】ページ18

7月7日＿＿＿七夕。

MANKAIカンパニーの寮では七夕の準備をしていた。

幸｢A、浴衣作るから何色がいいか言って｣

『え、浴衣作るの？』

幸｢当たり前でしょ｣

ほら早く、と急かしてくる幸。

『え、っと…任せる』

幸｢…分かった。絶対に似合うやつ作るから｣

幸の行動力は流石だなぁ…なんて思いながら幸を見送る。

三角｢Aっ！サンカクの笹飾り～！｣

後ろから抱きついて来た三角が手に持っているのはサンカクを重ねた笹飾りだ。

『…ほんとだ。かわいいね』

流石三角と言ったところか、すごく綺麗なサンカクだった。

『飾って来ないの？』

三角｢Aの笹飾りと一緒に飾る～！｣

『そっか、待ってて』

私は急いで笹飾りを作る。
作るのは提灯だけど。

椋｢あっ、Aさん！｣

『あれ？椋は…なにそれ？』

椋｢織姫さまと彦星さまが出会えるように、晴れるおまじないを笹飾りにしてみました！｣

『そうなんだ。優しいね、椋』

椋｢ええっ！？そんな……えへへ｣

一成｢あれっ、すみーの笹飾り超前衛的じゃね！？
これは過去最高ええなの予感…！｣

三角｢あ～！かず、まだダメ～！Aといっしょに飾るから～｣

一成｢Aちょんの横とかズルいっ！｣

天馬｢笹飾りとか何作ればいいんだよ…｣

…と、悩んでいる天馬。

『単純に短冊とかでもいいんだよ？』

天馬｢うおっ！？Aか…。｣

『ごめん、驚かせちゃった』

天馬｢単純に短冊…？意味でもあんのか？｣

『まぁ、短冊の色に意味があるんだよ。
青または緑は人としての徳を積む。
赤はご先祖様や両親へ感謝する。
白は決まりや与えられた義務を守る。
黄は友人や知人を信頼し、大切にする。
紫または黒は学問の成績向上。』

私が淡々と言っていくと、天馬の目が丸くなった。

天馬｢…そんなにあるのかよ｣

『まぁね』

私は踵を返して、三角の元へ急ぐ。

三角｢あ～！Aっ！｣

『ごめん、待たせちゃったね。飾ろっか』

そう言ってみたのはいいものの、笹はかなり高い。
私が背伸びしても無理だな。

三角｢あれっ？A、飾らないの～？｣

『…届かない』

三角｢じゃあ、はいっ！｣

視界が回転して、左を向くと三角の胸板があった。

『え………』

椋｢わぁ、三角さんかっこいいです！｣

どうやら、お姫様抱っこと言うものをされているらしい…。