夏組の課題とは ページ16
三角｢おにぎりにしたら、なんでもおいしいよ〜｣
天馬｢それはお前が変人だからだ！｣
三角｢え〜………｣
幸｢はあ……｣
天馬｢なんだよ、そのため息は｣
幸｢アンタがいると空気悪くなる｣
天馬｢オレのせいかよ！？そもそも、お前がちゃんと米をとがないからーー！｣
幸｢人のせいにしないでよ｣
天馬｢なんだとーー！？｣
段々と場の空気が悪くなり、ヒートアップしてくる言い合い。
一成｢こーらテンテン！そんなにかわいくないこと言うと、トモダチいなくなっちゃうよ〜！｣
天馬｢ーーっ｣
一成がそう言うと、天馬が息を呑んだのが分かった。
……地雷、だったのかな？
天馬｢ーーお前みたいに誰にでもいい顔してまで、うすっぺらいオトモダチ作ろうとか思わない！｣
一成｢………｣
一成｢えっと……ハハ｣
静かになった合宿所に一成の乾いた笑い声がいっそう響いた。
天馬｢ーー｣
幸｢言っていいことと悪いこともわかんないの｣
天馬｢ちっ……｣
天馬は舌打ちをして部屋から出て行った。
椋｢あ、天馬くんーー！｣
やっぱり夏組の課題はチームワーク、かな。
『とりあえず、カレー作ろ？私が天馬の様子見てくるから』
天馬以外のメンバーは無言でカレーを作り始めた。
『私、ちょっと外に出てるから』
みんなにそう言って、私は二つのカレーを持って外に出た。
『………どこにいるんだろ』
絶対、お腹すいてるよね。
天馬｢……｣
『あ、いた』
天馬｢……なんだよ？｣
『ん、カレー。すっごく美味しくできたんだよ。奇跡の出来。みんなはもう食べたから』
私は天馬にカレーを差し出した。
天馬｢いらない｣
『この辺り、コンビニもレストランもないから。
食べないと明日の稽古で力が出ないけど』
天馬｢……｣
天馬は無言で私の手からカレーがある皿を取った。
…よかった、食べてくれるんだ。
天馬｢……うまい｣
『でしょ？みんなにも好評だったんだよ。
幸なんていづみちゃんのことスーパーカレー星人って言ってたし、いづみちゃんは喜んでたし』
天馬｢なんでそのあだ名で喜んでるんだよ｣
『そうだよね。
………明日のご飯は一緒に食べよ？』
天馬｢……｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 303人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろい
| 作成日時：2018年6月30日 23時
