酸化した舞台から飛び降ります。【A3!】

幸と一成 ページ8

綴｢そんなんでいいんすか！？｣

一成｢いいの、いいの。どうせヒマだし、友達増えそうだしさ｣

いづみ｢軽い……！｣


まぁ、確かにいづみちゃんの言う通り軽いね。

でも、動機とやる気さえあればなんとかなるし…
今はとりあえず団員を集めたいしね。


いづみ｢幸くんも試しにやってみない？｣

幸｢んー、でも、別に役者に興味があるかっていうと、そうでもないし｣

いづみ｢幸くんの作る衣装は、やっぱり幸くんが一番似合うと思う。舞台に立ったら、きっと使えるよ｣


ロミジュリの公演を見たけど、衣装はこの子？が作ってるんだ。

プロが作ったのかと思ってたのに……侮れないなぁ。


幸｢あー、たしかに。そこは気になるんだよね｣

幸｢作ってる時も、実際舞台に立って動いたらどうなるかって、想像しにくいところがあるし……｣

綴｢衣装係兼役者でいいんじゃね。勉強になるよ｣

幸｢んー、じゃあ、やってみようかな｣

『二人目、決定だね』

いづみ｢やったー！よろしくね！｣

咲也｢よろしくね、幸くん！｣

至｢よろ｣

一成｢ゆっきーって言うんだ？かわいーね！
オレ、三好一成。連絡先交換しよ！｣

幸｢………ちなみにオレ、男だから｣

一成｢そうなんだ？かわうぃーねっ！｣


衝撃のカミングアウト？されても、めげないあの人はメンタルが強いと思う。


幸｢……このコミュ力高男と同じ組？｣

いづみ｢う、うん。でも大丈夫！悪い子じゃないから！たぶん！｣

幸｢……たぶん？｣

『今のはかなり、信憑性が薄いと思うけど？
いづみちゃん』

いづみ｢あ、あはは……｣

幸｢…ところで、アンタは誰？｣


見たことないんだけど、と言われた。


一成｢あっ！それはオレも気になってた！｣

『この劇団の演技指導兼助監督の花園Aです。』

一成｢…Aちゃんか〜、かわうぃーねっ！｣

幸｢どこの学校？｣

『花咲学園高校の2年生、ですけど…』

？｢す、すみませーん……｣

幸｢オレは瑠璃川幸、よろしく。｣

一成｢あーずるいずるい！
オレは三好一成！よろピコ〜☆｣

『Aって呼んで。タメでいい？』


二人とも声を合わせて、良いと言ってくれた。


『じゃあ、幸と一成でいいかな？』

幸｢うん｣

一成｢ウェルカム、ウェルカム！！｣

？｢あの！！｣

『！？』

真澄｢……何？｣


碓氷君が鋭い眼光で男の子を睨みつけるようにして見た。

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