酸化した舞台から飛び降ります。【A3!】

……遅かった ページ32

一成｢イエー。今日からここがオレの家ーーっと｣

一成｢お、ちょっぱやで、500ええな！ついた！｣

『あれ？一成、何してるの？』


私が自室から下りてくると一成が寮の写真を一生懸命に撮っていた。


一成｢インステにここの写真投稿してた！｣

『…相変わらずだね。』


確かインステって、写真を投稿して共有するSNSだったかな。流石そういうのには強いね。


椋｢寮ってこんなに広いんだね｣

幸｢まあ、二十人は住めるみたいだし｣

天馬｢……オレの家より狭い｣

椋｢ええ！？そんなに広いの！？｣

『…スタジオにでも住んでるの？』

幸｢Aの言う通り、スタジオにでも住み着いてんじゃない｣

天馬｢なんでだよ！？｣

幸｢Aはどうして制服着てんの？｣

天馬｢無視かよ！？｣

『…学校行かなくちゃ行けないんだよね』

椋｢どうしてですか？｣

『進路選択でね』

天馬｢進路選択？まだ三年生じゃないだろ？｣


天馬の言う通り三年生じゃないけど、何故か大学から案内が沢山来ている。


『大学とか、なんか色々資料貰ってるから取りに行かなくちゃ行けなくて…』

いづみ｢Aは頭良いもんね！｣

『…そう、かな？』


別に、そこまで勉強はしてないんだけどなぁ…。


『ごめん、もう行くね』


三角がまだあの部屋に居るから、なるべく学校には行きたくない。

まず、外に出たくなかったんだけど…。


『早く行って帰ろ』


私はいつもより早く足を進めた。





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


『…ありがとうございました』


担任の先生や教科の先生の話が思ったより長くて、時間がかかった。


『………』


こうなったら走るしかないか。

私は駅までダッシュで向かった。
駅から寮までそこそこあるため、それもダッシュ。


『…ただいま！』


私は荒々しくドアを開け、とりあえず談話室に向かった。


『……っ！』

三角｢あ〜！！Aっ！｣

『み、三角っ！』


私が大きい音を立ててドアを開けたからか、かなり注目されていた。
それをお構い無しに私に抱きつく三角。


『遅かった……』

いづみ｢A、知り合い！？｣

『掃除しようとした時に部屋に入ったら三角がいて…なんか仲良くなった？』

三角｢えへへ〜｣

いづみ｢……三角くん、お芝居に興味ってある？｣

支配人｢ええ！？｣

幸｢アンタ、正気？｣

天馬｢ありえねえ！｣

真澄｢こんなの拾う気？｣


他の人達の不満の声が聞こえながらも、いづみちゃんは何か考えているみたいだ。

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