酸化した舞台から飛び降ります。【A3!】

隠した手首のアザ ページ27

私はいづみちゃんと一緒に談話室に入った。


『ただいま…』

咲也｢Aちゃんっ！心配したんだよ！｣

真澄｢一緒に帰ろうと思ったらいないし、先帰ったかと思って寮に帰ったらいないし……｣

綴｢せめて一言、LIMEするとかしてくれ…｣

シトロン｢みんな、心配したネ｣

至｢あれ？A、その腕のアザは何？｣

『……アザ？』


私は自分の腕(手首)を見てみると少し青くなっている。確か、掴まれたところだったかな？


『ちょっと打っただけだよ。大丈夫だから』


三角に夜に会いに行くって言ってたのにまだ行けてない。
おにぎりも作ってないし…。


『いづみちゃん、まだお米ある？』

いづみ｢うん、あるよ？｣

『分かった、ありがと』


私はすぐさま自室に戻り服を着替える。春組は練習をするみたいだ。

私は後から行くと伝えておにぎりを作り三角の部屋にダッシュする。


『三角っ！』


私はノックをせずに扉を開けた。


三角｢A〜っ！｣


ギューと音が鳴るほど三角は強い力で私を抱きしめた。私も柄にもなく、三角の背中に腕を回した。


『……ごめん』

三角｢会いに来てくれたから許しますっ！｣


えへへーとひまわりの様な笑顔で笑う三角に本当に申し訳なくなる。


『ありがと』

三角｢あれっ？A、これどーしたの？｣


三角の言う、これとはアザのこと。
私は袖をまくっていたから、バレたみたいだ。


『ちょっと、ね？怪我しただけだから』

三角｢そっか…。じゃあ、オレが早く治るようにおまじないかけるねっ！｣


そう言って優しく私の手首を持った三角。


『ちょっ……三角？』

三角｢ん〜……！｣

『ちょっ！？！？』


三角はなんと私の手首に軽いキスをした。
私は軽くパニック状態で、まさに開いた口が塞がらない。


『み、三角？いや、何してんの！？』

三角｢消毒とおまじない〜！｣

『消毒…？』


三角の言うおまじないはわかるけど、消毒って…？


三角｢触られた所の消毒〜！｣

『な、なんで知って！？』

三角｢えへへ〜、内緒！｣


笑う三角の目はどこか笑っていない気がする。
また三角に関しての謎が増えた…。


『稽古があるから行かなくちゃならないんだけど…』

三角｢けいこ〜？｣

『そう、お芝居の稽古。春組の公演は来年だけどサボる訳にはいかないからね』

三角｢そっか〜｣

『稽古が終わったらまた来るよ？お皿を片付けにね』

三角｢待ってる…！！｣

『うん、待ってて』

春組稽古最後のエチュード練習→←ガチャ要員になりました（二回目）

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