４５．がんばらない ページ8
．
「マネさん、よく魔女みたいって言われない？」
「どっちかと言うとお化けとか吸血鬼みたいって言われるかも」
「…確かにそれっぽいね」
ある程度、動画を撮り終えたのかその人が誰かに送信する。
まあなんとなく予想はつくよね。大方、北サンだと思う。
「マネ…白鷺さんと侑と治が並んでると兄妹みたいだったよ」
「…………それはちょっと」
兄妹。
その言葉が聞こえた瞬間、ちょっとだけ目を細めて沈黙の後、静かにそう言う。
「Aちゃん！…ってなんで角名と居るんや！」
「白鷺さんのことを1人にしてたからなんとなく」
火に油とはまさにこの事。
愉快そうな角名クンは2人を見て更にゲスく笑う。そして目線をこちらに移して良いことを思いついたとでも言いたげな顔で角名クンは口を開いた。
「白鷺さん、この合宿が終わるまでに連絡先交換しようよ」
「Aちゃん俺とも交換してーや！」
「抜けがけすんなやツム！
Aちゃん、俺と交換しよ！」
「今、スマホ持ってないからまた今度」
そう言うと納得いってなさそうな顔の2人は渋々、了承してくれた。
でも次第にその顔はなんか怖い顔になっていって遂には、
「交換してくれんかったら宮城に帰さへんからな」
「冗談抜きで地の果てまで追いかけ回すで」
その言葉を聞いて思わず角名クンを盾にした私は何ひとつ悪くないと思う。
「宮家の教育どうなってるの」
「全力で狩れ、じゃない？」
「私、餌じゃないんだけど」
最初は銀髪の方がやばいって思ってたけど流石は双子、同じDNAなだけある。どっちも同じくらいやばかった。
「実家に帰らせていただきます」
「ちょっ、やめて、Aちゃん！
なんかそれシャレにならん！！」
「宮城やなくて兵庫来てや〜」
「遠いからやだ」
そう言って立ち上がって遠くを見つめる。
そう言えばもう少しで試合始まるんだっけ。
スポドリとタオルは用意してるから……よし、ママに癒されに行こうかな。
「じゃあ、帰る」
「あー、白鳥沢って第1体育館やっけ」
今、居る場所は第4体育館だから真っ直ぐ行ったら着くはず。
でも私、前もなんかたどり着けなかったし……まあなんとかなるよね。
「練習、がんばれ」
「……Aちゃんも、な？」
金髪がそう言って、銀髪と角名クンは軽く手を振ってくれてる。
ちょっとだけ振り返して体育館から出た。
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黒猫。(プロフ) - 白鷺ちゃんのキャラめっちゃ好きです！お話もとても面白かったです！更新頑張ってください！応援してます！ (2022年2月11日 19時) (
レス) @page13 id: abf8c53ec1 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - 初めまして！繰り返し読ませてもらってます！！あの、気の所為だった申し訳ないんですが白鷺兄妹の過去というか因縁ってあんスタの朔間兄弟をイメージされましたか？とても好きな設定で何回もこの小説読んじゃいます！これからも無理せず頑張って下さい！ (2021年10月24日 21時) (レス) @page11 id: 5a1541447c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 1話1話の内容が読み応え(濃くて)があって、読んでいると時間を忘れる作品でした！更新頑張ってください（ｹﾗｯ､､､一気読みしちゃった笑 (2021年9月1日 21時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろい
| 作成日時：2020年6月29日 21時
