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「ねぇ、カタカナ。
オレだってちょっとはオトナになったんだよ?」
また口を合わせて元から開いていた口にそのまま舌を入れた。
その瞬間に、カタカナの肩が揺れた。
ぴちゃり、なんて水音と微かに聞こえるカタカナの甘い声だけが職員室に響き渡る。
それを聞いて支配欲がどんどんあふれ出る。オレが深いちゅーして、カタカナが声を漏らしてるって考えただけでもう、カタカナのこと殺せちゃいそー…。
「……ふふーっ、こんなこともできるんだヨ?」
いや、正確に言うともっとちゃんとできるようになった。カナ?
真っ赤な顔で熱に浮かされたみたいな瞳でオレの方をジッと見るカタカナ。
ちょっとした理性がもう飛びそう。
訳がわからなくなるくらい、めちゃくちゃにシたくなる。
「つかさ、くん。わたしは『先生』だから、」
舌っ足らずに言ったその言葉がやけに頭に残る。
元教え子に深いちゅーされて、首すじに噛み跡残されといてなにがセンセーなの?
ねぇ、違うでしょ。
「…カタカナは、いつまでセンセーでいるの」
「……。
わからない、けど多分ずっと。もう未練がなくなったらきっとやめれるのかな」
そんなの、オレが無くしてあげる。だからオレのそばにいて。ずっと一緒にいよ?
「………センセーって概念、オレが壊したげる」
そうだよ、根本的なところから違う。
その概念を壊せば、カタカナはきっとオレと一緒にいてくれる。
オレが新しく定めたげる、センセーの定義。
「カタカナ、すき。だいすき、あいしてる」
「っ、…つかさくん!」
やめて、なんて言わせてあげない。何があってもやめない、カタカナがわかるまでオレがカタカナに向けてるアイを囁いてあげる。
「ほらっ、ちゅーは?」
「そんなのっ、!」
まあ、聞かなくてもしちゃうんだけどネー。恥ずかしげな表情を目に焼き付けて、唇を合わせる。
泣いても叫んでもやめてあげない。
泣いたらその涙を舐めとってあげるし、叫んだら無理やり口を塞いであげる。
だから、カタカナ。
「んっ、んんっー!」
今はまだ、だーめ。
夜は長いんだしさ、ギリギリまで楽しもうよ。見回りがきたなら声押し殺してさ、一緒に遊ぼ?
「かわいー声、オレだけに聞かせて?」
ーーーーー
Aさんは土籠先生と同じ認識で大丈夫です。司くんの命日の日には術が少し弱まり、Aさんが見えてしまった。
それから1年後、迎えに来たという感じです。
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ろい(プロフ) - さくらさん» ありがたい言葉です!すっごく嬉しいです、これからも更新頑張ります!! (2020年3月10日 23時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 長々と書いてしまいそうなのでまとめて、文章が凄い好きです!更新頑張ってください! (2020年2月29日 23時) (レス) id: f3613561c3 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - みわさん» 司くんを書くといつもこうなっちゃいます……、、完全に私好みです、すいません (2020年2月17日 1時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 月ヶ瀬@猫さん» コメントありがとうございます!頑張りますー! (2020年2月17日 1時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
みわ - 司くんえちえちですね、、すきです (2020年2月16日 22時) (レス) id: 5664b5d869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろい | 作成日時:2020年2月15日 20時