17回目 ページ17
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きょとん、とした顔をしてすぐにヘラりと笑ったつかさくんに目を見張る。
「なら、尚更あげなくちゃ、」
「なっ、で…?」
「だってカタカナはココ、」
「ひあっ、」
お腹の中でも少し下の方をグッと押されて思わず声が出た。
いつもなら塞ぐことの出来る手も上にまとめあげられていてほぼ無意味の状態。
自分の口から出てその無意識な媚びた声に身体が熱が帯びていくのを感じる。
「汚されてナイでしょ、ならオレが汚してあげる。
ナカにいれてイタイのもキモチヨクなるくらいっ、」
にたり、と不気味な笑顔を見せるつかさくん。
彼にかける言葉がどうにも見つからなくてただひたすら見るだけだった。
「ハジメテだから忘れられないようにしてあげるネ、激しくサれるの嫌いじゃないデショ?
…えへへっ、オレねカタカナ相手だと激しくシたい」
小指で輪郭をなぞり、またリボンを解いていくその口を何とか止めたくて。でもどうしようも無い。
そんな状況に陥ってしまえばとる行動なんて何も無かった。
「キモチイイの、ガマンしてオレの名前呼んでね」
手で目隠しされてすぐ、そんな言葉を聞いたことがある気がして記憶を遡って思い出す。
そういえば、そんなことをつかさくんは言っていた。…ということはあの時からここまで考えてたってこと?
そう考えると余計につかさくんが怖い。
「ホラ、ほどけたよ」
口にリボンを咥えたまま喋るつかさくん。余計に無理やり解かされたリボンが存在を主張している気がして目を逸らした。
つかさくんの赤い舌がわたしの首筋に触れかけたその時、予鈴が鳴った。
「ええーっ、もう時間?失敗しちゃったあ。
オレ、もうちょっと早くカタカナのことぐちゃぐちゃにスる予定だったんダケド!」
予鈴が鳴ってくれたことに感謝しつつ、いつの間に解いたのか手の拘束が解けていた。
つかさくんが私の上から退いてくれたおかげで私も机の上から起き上がる。
「じゃあ、また…ねっ。次に会った時はー、最後までシようねー?」
そう言ってどこかに行ったつかさくん。
資料室の扉が開くと同時に棚にきちんと整列されていた資料が一気に落ちてきた。
「ひゃっ、」
かなり大きな音のせいで近くにいたであろう先生までもここに入って来た。
……あれ?何で扉が開いたのに誰も入って来なかったんだろう?
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作者名:ろい | 作成日時:2020年1月21日 0時