BTSの長男の日常短編集 (ページ37)

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ターニングポイント　3 ページ37

BS「さあ、入ってみよう。」

パンさんが部屋に入っていくのに続けて僕はおそるおそる入る。そこには汗を流しながら一生懸命練習する7人の姿。

BS「続けて」

パンさんが入ってきたのに気づき、1人があいさつをすると他のみんなも気づいたのかあいさつをし、音楽を止めようとするが、パンさんに止められ、また練習を再開した。

僕はあまりアイドルに興味がなく歌もダンスもやってこなかった。彼らのダンスを見て自分がやれるか不安だ。自分で言うのもなんだが、僕は決して運動神経が悪い訳ではない。むしろ良いと思うけど、スポーツとダンスは全然違う。いくら運動ができてもダンスが下手なやつはざらにいるし、逆に運動ができなくてもダンスは上手という人もいると聞いたことがある。

僕にできるだろうか。そう考えはじめている自分がいる。不安じゃない。高揚だ。僕は今までやれを言われてきてものは何でもやったし、そのほとんどができた。けどこれは自分自身の意志で“やってみたい” ”挑戦してみたい“と思った。体が勝手にこのダンスを覚えようと目で追い、動く。この時点で僕の心は決まっていた。そんな中曲が終わりパンさんが集合をかけた。

BS「みんなこっちにこい。紹介しよう。キム・ヨンジュン君だ。彼もデビューメンバーに入れようと思うから仲良くしろな。」

聞きずてならない言葉が聞こえた。

「パンさん!?僕はまだこの事務所に入ると一言も言ってませんよ!さきほど歌もダンスもやったことがないと言ったはずですが…!」

僕の言葉に7人はとても驚いた顔をしている。それはそうだろう。まだ事務所にも入っていない、しかし歌もダンスもやったことないと言っているやつがデビューが決まったようなものなのだから。

BS「でももう君自身は決めたんだろう?ならいいじゃないか。」

確かに入ろうとは思っていたが、まだ僕は何もやっていない。

BS「ふむ…では今何か歌いなさい。そうすれば君の気も少しは晴れるかな?」

「えっ、ここでですか?まあ、かまいませんが…曲は?」

BS「君が歌えるものなら何でもいい。」

僕は少し考えて…

「では、雪の華で。」

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