君と歳が離れてても。［Naiko］〈短編〉 ページ25
Aside
『ないくんお誕生日おめでとう！』
ないこ「ありがとう〜！」
手に持ったクラッカーを鳴らし手をパチパチと叩きながら祝う。
『見てこれ！私ね、作ったんだよ！』
そう言ってテーブルの上に乗せたのは、私が一生懸命作ったお誕生日ケーキである。
ないこ「え、すごい！でも確かにAお菓子作り得意だもんね。」
『えへへっ』
嬉しくて笑うとないくんは「可愛い」と言ってくれる。それが嬉しいし、恥ずかしくて口元に弧を描いたまま、俯く。
ないこ「ロウソクある？」
『あっ。あるよ！』
お誕生日の醍醐味といえばこれだろう。と思っているので、ロウソクはちゃ〜んと買ってある。
『はいっ！ないくんが好きなところに刺して良いよ。』
ないこ「ありがとう〜じゃあ、ここと…」
私が準備したロウソクは10本。ないくんは今日で28歳になるんだけど、28本も刺したら大変なことになるから、10本にしておいた。
ないこ「…よしっ。A。終わったよ。火付けるからマッチでもなんでも良いから、貸して？」
『…なんで家にコンロとマッチ以外火をつける道具がないって知ってた？』
ないこ「なんとなくだよ。まぁ、AらしいっちゃAらしいよ。」
あの、なんて言うんだっけ、カチッってやって火、付けるやつ。ライターじゃないんだけどさ、まぁ、どうでも良いけど家にそれないんだよね。だからたまたまあったマッチにした。
『やだ！私が火付けるの！』
ないこ「ダーメ。危ないでしょ？」
『ん〜大丈夫だもん！』
ないこ「はいはい。」
『あ〜っ！』
ないくんは私の手からマッチを取り上げて私の届かない位置で持っている。私はないくんよりも大分身長がちっちゃいから、届くはずもない。それに「危ないでしょ？」って、子供扱い…。ムッとして頰を膨らませる。
ないこ「なに、怒ってんの？可愛い。」
『え///』
可愛いと言われて素直に嬉しかった。恥ずかしさで、一気に顔に熱が集まる。
ないこ「A？火つけ終わったから電気消して？」
『あ、うん！』
ないくんに言われて電気を消す。最初は真っ暗だったけど、だんだん目が慣れてきて多少物が見えるようになってきた。
ないこ「じゃあ、いくよ。」
『うん！』
そしてないくんのフーッと言う息を吐く音と共に、ケーキの上に刺さっていたロウソクの火が消える。
『ないくんお誕生日おめでとう！また…歳が離れちゃったね。』
君と歳が離れてても。2［Naiko］〈短編〉→←一年の感謝伝えてみた〈反応集〉（作者からも）
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Luna@スランプ気味(プロフ) - チエリー・ルミさん» コメントありがとうございます！少しでもお力になれたなら幸いです。こちらこそありがとうございます！ (2023年2月11日 9時) (
レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
Luna@スランプ気味(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます！返信遅くなって申し訳ないです…！ありがたい言葉ありがとうございます！ (2023年2月11日 9時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
チエリー・ルミ(プロフ) - 生きる意味が私ずっと見つからなかったから、すごく泣きました。ありがとうございます。 (2023年2月10日 22時) (レス) @page17 id: 69fefe3a39 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - リクエストではないのですがコメント失礼します。毎日少しずつお気に入りでしおりを挟みながらとてもドキドキして読ませてもらっています！続編もあるみたいなので次も読ませてもらいますね🎵 (2023年1月5日 15時) (レス) id: 766649bc8e (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - まふゆさん» リクエストありがとうございます！はい！了解です！ (2022年4月6日 16時) (レス) id: d192e913df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Luna | 作成日時：2021年11月30日 16時
