大好きな人の姿 ページ3
Asaid
て「…ちょっととしみつに電話していい？
Aからする？」
『……』
さっきから、としみつくんに、言わなきゃって思ってた。
けど、あんなことされたって言ったら、嫌われちゃいそうで……こわい…
それに、今わたし、ちゃんと説明できる自信ない…
て「…俺から話すね？
ちょっと外出るけど見える所にいるから心配しないで。」
私が怖がらないように、優しい口調で話してくれる。
それに対して、頷くことが精一杯の私。
また私の頭を撫でて、車を出たてっちゃん。
車はエンジンもかかってないから、しんと静まり返ってる。
外でてっちゃんがスマホを出して、耳に当てた。
何を話してるかは聞こえないけど、眉間に皺を寄せて、怒った顔してる。
私の前では笑ってくれてたのに。
本当に優しい。
しばらくして、車の中に戻ってきたてっちゃんは、また優しい顔で話してくれる。
て「としみつ、今から迎えにくるって。
大丈夫？
会える？」
『…はい、会えます。』
て「話したくなかったら話さなくていいし、話したいと思ったら遠慮せずに全部話すんだよ。」
私の心の中が見えてるのか、としみつくんに会ってちゃんと話せるか不安な気持ちを、少し和らげてくれた。
こういうところが東海オンエアのリーダーなんだって感じる。
30分くらいして、としみつくんの車が目の前に現れた。
勢いよくドアが開いて、大好きな人の姿が見えた。
てっちゃんの車の助手席に乗ってる私と目が合う。
て「ちょっと待ってて。」
てっちゃんは先に車を出て、何かとしみつくんと話す。
て「としみつ。」
と「Aは！？
大丈夫なのか！？」
て「落ち着いて。
俺も詳しいことは聞いてない。
A、しばらく泣いてたし、あんまり話したくないかもしれないから、無理に聞いたりすんなよ。
今は側にいてやってよ。
としみつしかAのこと、癒してやれないかもしんねぇし……ムカつくけど笑」
と「…うん。
俺がテンパってたらだめだよな。
てつや、Aのこと助けてくれてありがとう。」
て「はいはい、A待ってるから早く連れて帰ってあげて！」
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作者名：mimi | 作成日時：2021年8月28日 23時
