水溜りボンドは男女トリオでした Part2 (ページ19)

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おつかれモード① ページ19

最近Aはすごく忙しそうだ。

個人で雑誌の仕事、としみつとMV出すらしくそれの撮影、他のYouTuberさんとのコラボ、水溜りボンドの撮影、事務所での打ち合わせ…

一気に仕事が重なって、寝る時間もあまりないみたい。

なのに、いつも笑顔で元気にしてる。

どっかでいっぱいいっぱいにならないか心配。

カ「なー、トミー。
Aは？」

ト「さっきマネージャーさんに呼ばれて事務所行ったぞ。
なんかアパレルのモデルするとかで。
Aの需要が止まらない笑」

カ「そっかぁ。」

どうやらまた忙しくなるらしい。

大丈夫か…？

帰ってきたら話聞いてあげよう。

カ「編集してくる～。」

ト「はいよー。」

ーーーーーーーーーー

気づけば5時間くらい編集してて、日付が変わっていた。

グーっと伸びをすると、長時間作業してた疲れを感じる。

喉渇いたなと思ってリビングに行くと、誰もいなくて部屋が真っ暗だった。

どうやらトミーは会食に行ったよう。

カ「そういえばAまだ帰ってきてない…？」

とりあえず冷蔵庫から水を取り出して、乾いてた喉を潤した。

ガチャ…

カ「あ、A…？
おかえり、遅かったね。」

玄関を覗くとAが靴を脱いでるのが見えた。

心なしかいつもより小さく見えて、やっぱり心配になる。

『カンタくん。
まだ起きてたんだ？
ただいま。』

大好きな笑顔でただいまって言ってくれるんだけど、この子無理してる。

それくらいわかるよ。

家帰ってきたのにまだ笑顔でいようとしてる。

カ「A、無理して笑わないで。
外でも家でも気張ってたら、どこで弱音吐くの？」

『へ…？』

突然俺が真剣な顔で話しはじめたから、上着脱ごうとしてたAの手が止まる。

綺麗なまっすぐな瞳で見つめられる。

カ「最近忙しくて寝る時間もあんまり取れてないでしょ？
Aがやりたいことやってるから、頑張ってるのはわかるけど、しんどくなっちゃってない？
家では弱音吐いてもいいんだよ。」

『カンタくん…』

カ「ここ数日無理して笑ってる感じがして。
俺の思い違いだったらごめんだけど笑」

『ふぇ……カンタ、くん…泣』

カ「おー、どしたどした笑
やっぱ溜め混んでたか。」

最初、びっくりした顔で俺の言葉を聞いてたAだったけど、まっすぐこっちを見つめてた瞳が揺れはじめて、大粒の涙が流れた。

あー、やっぱりかと思う。