癒し系彼女と居眠り王子【朔間凛月】 (ページ47)

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レポート47・見た目は天使ページ47

あんずside

｢な、ないつって大人気なんですね…｣

｢まさか、あの有名な歌劇団と共演できる日が来るだなんて光栄だわァ♪｣

｢くまくんもたまにはやるじゃん｣

｢なんで上から目線なの…｣

舞台袖から客席を見て震えていたAちゃんに、私は声をかけた

本物のドレスを気慣れてる人には、みすぼらしいかもだけど

それでも、私の精一杯の気持ちを込めて作った衣装

｢みすぼらしくなんかありません！｣

｢そうそう。あんたはいつまで駆け出しプロデューサーの気分でいる訳？｣

｢？…あんずさん！｣

｢は、はい！｣

｢こんな素敵な舞台を、私たちの為に用意してくださり本当にありがとうございますっ♪｣

とても嬉しそうな顔

私まで、つい笑顔になってしまう

｢Knightsのお姫さまをいっぱい横取りしちゃってね♪｣

｢聞き捨てならないぞ！あんず！｣

｢はい！そうします…♪｣

｢がるるる！やっぱりAはおれを無視しすぎだ！｣

月永先輩とAちゃんって、仲良かったんだ…

なんていうか、ちょっと意外かも

私は素敵な衣装に身を包んだ皆を、少し後ろから眺めた

｢ESのIdolとして、謹んでお詫び申し上げます｣

｢そんな…！時代のニーズに合わせられなかった私たちの責任ですから｣

｢ええ。これからは、ドラマティカを通して貴女がたもESと繋がりを持つことができます｣

｢ドラマティカにはおれもいるぞ～♪｣

｢朱桜さまのお心遣いに感謝致します｣

月永先輩、本当に無視されるね…

ステージに行く直前に、凛月くんはこんなことを話していた

｢アイドルも、少しは悪くないでしょ？｣

｢少しじゃないよ！凄く素敵なものだったんだね…♪｣

｢そうだよ♪｣

見た目は天使

でも、ステージに上がれば女神へと変貌を遂げる

｢これからもよろしくね、Aちゃん…♪｣