レポート45・優しいお兄さんたち ページ45
Aside
｢ぐすっ…うっ…｣
｢たたた、大変…！Aちゃんにこんな大怪我させるとか、マジで有り得ない！！｣
｢何なのあいつ！ほんっとクソ男！ケダモ…｣
｢そんなこと言わないで！！｣
私が怒ると、みんなぴたっと言葉を止めた
やだ
そんな言葉、聞きたくない
｢ご、ごめんねAちゃん！ただむかつくよね〜って言いたかっただけで…！｣
｢私の好きな人を…悪く言わないでよ…｣
｢｢…へっ？｣｣
振り切って角を曲がろうとすると、誰かにぶつかった
や、やっちゃった…
｢ご、ごめんなさ…！｣
｢あらあら！とってもキュートでラブいじゃないの〜♪｣
｢あいたた…ごめんなぁ、鈍臭いからぶつかってしもたわ｣
｢こ、こちこそすみませんでした！｣
大きいお兄さんにぶつかって、私は背筋がひんやりした
怒られる…！
私が慌てて頭を下げると、優しい声が頭から聞こえた
｢凛月くんが心配で、追いかけてきたんやけど…｣
｢まさか両片想いだったなんてね〜♪青春だわァ♪｣
｢え？りょうかた…？｣
｢凛月ちゃん、あの子怒ってたでしょ？｣
｢は、はい…｣
知らないお兄さんに、教えてもらった
私は思わず目を見開いた
｢実は、Aちゃんが他の男の子に触られてるのを見てヤキモチ妬いちゃったのよ…♪｣
｢…！？｣
｢あぁ！それで凛月くん、あんなイライラしてたんか！｣
で、でも…
｢凛月くん、いつも私のことからかって…｣
｢そんなの好きだからに決まってるじゃないの｣
｢す、好き！？えっ…凛月くんが！？｣
｢フラれて凹んでるのが目に見えてるし、早く凛月ちゃんの元へ戻ってあげなさい♪｣
優しいお兄さんにそう言われると、背中を優しく押された
ちょっと気まずいけど…
でも、行かなきゃ！
ラッキーアイテム
りっちゃん
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2022年3月8日 8時
