レポート5・ブランド物に目がない ページ5
衣更side
放課後になった瞬間、俺はすぐB組に向かった
｢な、なあ凛月。久しぶりに一緒に帰らないか？｣
｢え？ま〜くんは生徒会の仕事が忙しいんでしょ。俺は大丈夫だから行ってきて…♪｣
｢い、いや、今日は久しぶりに時間できたし…｣
｢ごめんね、俺今日急いでるから。お先に〜♪｣
いつもなら笑顔で飛びついてくるのに…
放心状態になってると、後ろから誰かに突撃された
｢サリ〜！何ぼ〜っとしてるの！凛月先輩行っちゃうよ！｣
｢お、おまえら…なんでB組に…｣
｢衣更を追いかけてきたんだ｣
｢凛月くんのことが気になるんでしょ？｣
｢ほら行くよ！｣
スバルに手を引っ張られるがまま、俺は教室を後にした
お、おまえら…！
涙ぐみながら、俺たちは急いで凛月の後を追った
｢わぁ、ここ高級ブランドのお店だよね…！｣
｢ダイヤモンドがいっぱい！キラキラしてる〜！｣
｢静かにしろ明星｣
｢…｣
俺が渡したお金を出すと、凛月はネットで調べてたネックレスと同じものを店員にお願いしていた
あんな高級品を渡すのか…
｢彼女はどうやら、ブランド物に目がないようだな｣
｢ああ、そうだな…｣
｢いやいや。まだ彼女って決まった訳じゃないからね？｣
あんな誕生日プレゼント、面倒くさがりな凛月がわざわざ自分で足を運んで買うか？
｢あっ、戻ってくる！｣
｢うおっ！？｣
｢隠れるんだ…！｣
｢あれ？ま〜くん？｣
げっ、ばれた…！
あいつらに背中を押されると、俺だけ凛月と鉢合わせてしまった
なんでスバルは俺を押したんだよ！！
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りっちゃん
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2022年3月8日 8時
