癒し系彼女と居眠り王子【朔間凛月】 (ページ12)

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レポート12・ファンクラブページ12

衣更side

二年B組のAちゃんは、クラスの…

というか、学校のアイドル的存在なんだとか

ファンクラブもある割とガチなほう

｢三年B組の朔間凛月…それじゃあ、一つ上なんですね｣

｢え？あ、いや…｣

｢どうしました？｣

｢そいつ、留年してるから二つ上ってことになりますね…｣

｢｢留年！？｣｣

うん、これが普通の反応だよな

あいつがあまりにも馴染みすぎてて忘れてたけど…

｢凛月の趣味は睡眠。あとはお菓子作りとか、ですね｣

｢お菓子作れるんだ、良いな～♪じゃなかった！｣

｢(良い子なんだろうな…)｣

｢Aちゃんの趣味は、コンサートに行くことですよ。私たちは眠くなっちゃうんですけど…♪｣

コンサート？

眠くなるって、ライブとは違うのか？

どうやら、その子は声楽部に所属してるらしい

｢見た目は天使！歌声はまさに女神なんです！｣

｢はぁ～…そんなに凄いのか｣

｢それはもう大人を涙させるほどなんですよ！実際、何度もあちこちで優勝してますし｣

｢そうなのか！？｣

｢えっへん！｣

あはは、誇らしそうだな…

思ってた以上に凄い人っぽいな、Aちゃんって子は

｢見た目も性格も良すぎて、昔から変な人が寄ってきやすいんですよ｣

｢それがファンクラブの始まりでしたし｣

｢そっか。それで、君たちも…｣

｢はい！24時間、いつでも見張ってます！｣

そ、それは、Aちゃんに同情するぞ…

悪い子ではなさそう

けど、だからって普通ストーカーみたいなことするか？

｢…｣

だめだ、今の俺にはその言葉が全部自分に返ってくる

やっぱり瀬名先輩の影響受けたんだよな

…うん

｢そういう事にしておこう…｣

｢｢…？｣｣