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それを見た中堂先生は、私と東海林さんの頭を下げ、四つん這いの体勢にさせる。
それに流されて、所長もその場でしゃがみこむ。
「一旦逃げろ」
中堂先生は、真剣な目つきで真っ直ぐに私達を捉える。
「クソつまらん理由で拘束されると、やってもいない罪を自白させられる。
解剖医だから人が殺せるだの何だの、訳分からんでっち上げストーリーを密室で毎日毎日念仏のように唱えられてみろ。
クソほどの気力 体力 根性がなきゃくじける」
先生の言葉はその経験から、説得力が感じられ
額から冷や汗が流れる。
「お前ら、気力 体力 根性はあるか？」
「どれも全然無い」
東海林さんは先生に問われて、即答で否定する。私も同様に首を横に勢いよく振る。
すると、先生に促され東海林さんは四つん這いのまま、オフィス内を進んでいく。
「捜査ニ課の者です。東海林夕子さんとAAさんは？」
警察手帳を見せながら、オフィスにニ課の人達がぞろぞろと歩いて来る。
所長と中堂先生は立ち上がり、所長が先生に不安そうな顔を向ける。
「…誤魔化せますかね…？」
所長の焦りの色など微塵も気にせず、先生は「さあ？」と首を傾げる。
私も一刻も早くここから逃げ出さ無ければ、と東海林さんの後を追おうとすると、肩をガシッと掴まれる。
二課の人かと思い、心臓が跳ね上がる。
しかし、振り返ればその正体は中堂先生であると気づいた。
「お前はこっちだ。お前とはまだ話が終わっていない」
重苦しい雰囲気で見下ろされ、私は思わず口角が引きつった。
息が詰まりながらも、「……はい」と返事をして、中堂先生の背中に隠れながら所長室へ押し込まれた。
ブラインドの隙間から、所長がニ課の人達に
早口でまくし立てるように、誤魔化しているのが見える。
背中を丸めながら、そっと先生の方を見ると
まだ圧迫感を感じる。
「…あの、さっきから何でそんなに怒ってるんですか」
大体の察しはつくが、一応確かめるように訊く。
「お前が俺を振り回すからだ」
「…え？」
振り回す…？意外な返答に呆然となる。
「お前は…俺が、その…好きなんじゃないのか？なのにお前はクソみたいな奴に、こんな痕つけられて…」
「痕って…」
先生が自分の首筋あたりを、トントンと指先で叩くので、ポケットから手鏡を取り出して確認する。
髪を持ち上げて見ると、一つだけ赤く滲んでいる所があった。
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青龍 葵(プロフ) - 母親を殺した真犯人は誰なのか…今後の展開、中堂さんと恋人同士になった２人に甘い部分があるのか？とか思いながら更新が待ち遠しいです！ (2018年3月20日 6時) (
レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
Soll(ソル)(プロフ) - 青龍 葵さん» もう最終回ですね〜終わってしまうのが辛い！小説の方もこれから急展開を迎えますので2人の行く末を見守って頂けたらと思います (2018年3月16日 21時) (レス) id: 55764b7fd6 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - いよいよ今日でドラマ最終回！結末がどうなるのか気になりますが小説の最後（完結）も気になります。完結まで、まだまだ先かと思いますが無理のない更新で頑張って下さい！ (2018年3月16日 17時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
Soll(ソル)(プロフ) - まるさん» ご指摘ありがとうございます。知識の浅い素人の書く文章ですので、これからもそういった点が出てくると思いますが、少しでも楽しんで頂けるよう努力していきます (2018年3月15日 7時) (レス) id: 55764b7fd6 (このIDを非表示/違反報告)
まる - いつも楽しませて頂いてます！差し出がましいことを申しますが、細菌とウイルスは別物です！気にしないで読むつもりだったのですがどうしても気になってしまいコメントしました (2018年3月15日 2時) (レス) id: 8a313f8dce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Soll(ソル) | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/home
作成日時：2018年2月18日 19時
