潤の喘息 リク ページ20
翔side
潤「はぁ...はぁ...」
上がり下がりが激しい胸元を擦る。
ベットにクッションを何個も重ねたそこに身体を支えている潤。
夕飯前から息苦しいって訴えていて、あまり食欲も無かった。
診察をしても確かに音が悪く、今夜か夜遅く...発作が起きる可能性があり、潤の部屋にお邪魔して看病をしていた。
「...効いてよかったな...1人じゃないから、な？」
一緒にいてよかった。
息苦しさは前兆で草木眠る頃、潤は喘息の軽い発作が起きてしまった。
"念の為"って用意しておいた吸入器を吸わせたら随分落ち着いた。
落ち着いた潤のことを診察する。
音も悪くない...が。
「なぁんだよー潤、苦しかったよな、ん。」
聴診器を持っていた俺の手を握ってきた。
俺が視線を合わせるとみるみるうちに目に涙を浮かべる。
俺とかAや和は喘息持ちで季節の変わり目は良く発作が起きる。
潤は子供の頃小児喘息持ちだった。
そっと潤の手を握る。
かなり久しぶりに発作が起きて、息が苦しいことを理解したらしく、不安そうな表情をしている。
「対処していければ、酷くはならないから。上手くコントロールしていこうな。」
発作を予防することも出来るし、潤の不安も解消していればいいなってこの時は思っていた。
天気の気温差も激しい今日この頃。
軽い発作だったから、数日吸入していれば治まると思うよ...って智兄が。
「このまま良くなっていけばいいけどな。入院させたくないな...」
智『みんなで注意してさ支えよ？良くなるようにね... 』
潤が寝て、当直の智兄にLINEをしたらすぐ電話で来た。
電話越しから伝わる優しさ。
喘息の重い発作ってすごく苦しいし、生きてる感覚がない...
自分が苦しむのは大丈夫だけど、家族が苦しむのは見たくない。
智兄もそれを悟っているんだろう。
色々話して智兄との電話を切る。
朝診察して、大丈夫そうだったら仕事行かせても良いかな。
でもそれは簡単にはいかなかった。
「まだ音悪いな...仕事休んだほうがいいかも。」
潤が起きる前に診察をしていたら潤が目覚めた。
しかし、まだ呼吸が苦しそうな音や様子...
ここで無理したらさらに酷くなる可能性があるからさ。
潤もその事を理解したらしく、職場に連絡をした。
「少し注意して見て欲しい...よかった、智兄がいて。」
当直明けの智兄が帰宅し、潤の様子を話してバトンタッチするように俺は仕事へ。
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作者名：Lima
| 作成日時：2019年8月24日 23時
