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彼女の時間・二時間目 ページ26

一度全員で集まり各々の情報を纏めてみたがそのどれもが曖昧で確信が得られない
兄弟がいる、姉と一緒に買い物に行っていた、一人っ子で大人しい

嘘に嘘が混ざり真実は暗闇へ。ただ、僕らが分かることは、僕たちは彼女を何一つ知らないという事実だ

「殺せんせー……。先生はAちゃんのこと知ってたの?」

超体育着へ着替え藤ノ木弔の拠点に向かう道中、倉橋さんが先を行く殺せんせーへ問いかける

その心配そうな表情は隣にいた矢田さんからクラス全体へ伝染していき誰もが先生を待つ
先生は僕らを一瞥するとまた前方へと顔を戻した

「知っていたかと問われれば知っていました。皆さんも薄々勘づいていたでしょうが……彼女の目はただの学生には程遠い」

「目……?」

「君たちがこの数ヶ月で培ってきた暗殺者としての目です。標的を相手に捉え、知謀を爛々と練る…暗殺者の実力を秘めていました」

とどのつまり、彼女もイトナ君やビッチ先生のように殺せんせーを殺すために送り込まれた暗殺者だと先生は言いたいのだろう

言い切られてしまうと不思議なことに今までの天宮さんの技術に合致した。それはクラスメイト全員が同じなのか息を呑む音があちらこちら

「だったら尚更天宮が捕まるってのはおかしいよな?」

「だからそれが罠だってことでしょ」

中村さんの形の良い眉が吊り上げられ吉田君が首を傾げる
何気なくカルマ君を見上げれば怒っているのか、それとも苦しいのか無だけが彼の顔に張り付いていた

「Aっちの上司か何だかが殺せんせーを殺すために利用したってこと…つまり」

「天宮さんは先生を本気で殺しにくるでしょう」

夕焼けに吸い込まれるように烏が飛び立った
赤い、赤い血に染まった空が直に暗闇に支配されるのは遅くない

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なな - めっちゃすきです!(;ᴗ;)更新まってます!! (2022年8月19日 16時) (レス) @page42 id: 3ea5956e3b (このIDを非表示/違反報告)
2k?(プロフ) - 大好きです!!!!! (2022年8月9日 23時) (レス) @page42 id: 086cbb7ccc (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの駄作者(プロフ) - めちゃくちゃ好きです。続き楽しみにしています (2021年5月3日 8時) (レス) id: a3e16989e8 (このIDを非表示/違反報告)
mrsk11(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年5月1日 14時) (レス) id: 7abb019b27 (このIDを非表示/違反報告)
琉渚 - 更新楽しみにしてました!!ありがとうございます!! (2020年4月8日 1時) (レス) id: 98b9c9a2d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蜜柑 | 作成日時:2019年4月10日 16時

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