侵食の時間 ページ14
「僕も学習したんだよ!!自分の身を犠牲にして殺したって…後には何も残らないって!!」
火を厭わず炎越しにカエデちゃんに訴えるが彼女には伝わっていない
復讐を止めるつもりはないようだ
「自分を犠牲にするつもりはないよ渚。ただコイツを殺すだけ、そうと決めたら一直線だから」
以前のプリンを使った暗殺でも聞いた台詞を吐けばカエデちゃんが殺せんせーへ攻撃を開始する
火山弾のように速く、標準を捉えて猛進する姿にあれではもう体がもたないと察してしまう
(助けるにしても、あんなに殺意漂わせてたら難しいだろう…)
死んでと何度も連呼するカエデちゃんの殺意に答える触手を引き剥がすのは今じゃない
「……なんとかならねーのかよ、茅野が侵食されてくのを見るしか…!!」
『どうすれば……』
じわりと汗が背中を伝って傷がじくじく痛む
うるさい、今はそんな事よりもカエデちゃんが優先なんだ
「手伝ってください!一刻も早く茅野さんの触手を抜かなくては!!」
突然顔だけ器用に分身させた先生が焦った様子で助けを求めてきた
触手の殺意とカエデちゃんの殺意が一致している間は触手を抜くことはできない。つまり、イトナくんの時みたいに時間をかけられる暇がないのだ
彼女を助ける方法はひとつ、先生の心臓に触手が刺さった瞬間にカエデちゃんの殺意を忘れさせる事
その隙を突いて殺せんせーがカエデちゃんの触手を抜く
「…その間ずっと先生の心臓に茅野の触手が?先生が先に死ぬんじゃねーの?」
木村くんの発言は尤もで殺せんせー自身も五分五分だろうと予測している
けれど先生は言う
「クラス全員が無事に卒業できない事は…先生にとっては死ぬ事よりも嫌なんです」
カエデちゃんの猛攻に耐えられないと分身を消して戦いに奮闘する先生に必死に頭を回す
どうしたら、カエデちゃんを傷つけず救えるのか
私ができる事はどれも人を傷つけるものばかりだと眉を寄せていると渚くんが炎のリングへと飛び込んでいった
「渚……」
「渚君……」
皆が冷や汗を流す中、渚くんは殺せんせーに拘束されたカエデちゃんへと近づき
その唇へと触れビッチ先生直伝のディープキスでカエデちゃんの意識を失わせた
すかさずカルマくんと中村さんがスマホを取り出したのは、まあ流石というか
「殺せんせー、これでどうかな」
不安げに殺せんせーを見る渚くんに誰もが驚愕した一瞬だった
599人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな - めっちゃすきです!(;ᴗ;)更新まってます!! (2022年8月19日 16時) (レス) @page42 id: 3ea5956e3b (このIDを非表示/違反報告)
2k?(プロフ) - 大好きです!!!!! (2022年8月9日 23時) (レス) @page42 id: 086cbb7ccc (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの駄作者(プロフ) - めちゃくちゃ好きです。続き楽しみにしています (2021年5月3日 8時) (レス) id: a3e16989e8 (このIDを非表示/違反報告)
mrsk11(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年5月1日 14時) (レス) id: 7abb019b27 (このIDを非表示/違反報告)
琉渚 - 更新楽しみにしてました!!ありがとうございます!! (2020年4月8日 1時) (レス) id: 98b9c9a2d1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蜜柑 | 作成日時:2019年4月10日 16時