検索窓
今日:53 hit、昨日:76 hit、合計:734,356 hit

50 ページ6







『……パパン、Aでs』

「よく来たな、入れ」

『あ、あざす…』



言い終わる前に内側からあけられた扉に、少しびっくりした。確かに重い扉ですけど、念使えば開けれますってば!
中に入るように促されて、部屋にそっと足を踏み入れた。


「まず、試験合格おめでとう」

『あ、ありがとう』

「ここまでは、そこで知り合った友人ときたそうだな」

『…うん、』

「気にしなくていい。イルミから大体の話は聞いている」



ですよね…!イルミさんが報告しないわけないし…。

そもそも、私はだいたい自由だ。
今回みたいにイルミさんの気まぐれで強制的にハンター試験に参加することになったりその他仕事を手伝うことはあっても、殺しを強制されることはないし、プライベートは全くの自由である。プライバシーは侵害されまくっているけれど。

…まぁ養子になってすぐに、(ゾルディック家にとって)極少量の毒で死にかけるような虚弱体質だと知ったら、全体的に優しくもなるよね。
そんな念を除いたらすぐに死んでしまう一般人である私は、キルアとかと比べると、今もめちゃくちゃ甘やかされて生きているわけで、友達を作ったってニートしてたって微笑ましく見られるだけである。
それはそれで嬉しい限りだけど、血の繋がりがない事を改めて実感するね。

そんなことは今更どうでもいいや。



「まぁなんだ、単刀直入に聞くが」


シルバさんの目が私をじっと見つめる。
これはキルアの話かな。



「…彼らはキルとも、お前と同じような関係を築けそうか?お前の意見も聞きたい」

『(いや私そんな関係築いてない)現時点で私よりキルアのが彼らと仲いいよ』

「そうなのか」



やっぱり。キルアは特別らしいから。
恐らくはゾルディック家の時期当主となるだろうし、両親は色々と心配なのだろう。

でも血こそ繋がってなくても私はキルアの姉である。日頃の暴言には目を瞑り、今日くらいいい姉でいてやろうとゴンくん達とキルアが友達になることを推奨しまくった。


それでシルバさんの中でなにか変わったのかは知らないけど「参考になった」と頭を撫でてもらった。
いい年して恥ずかしいけど、この大きな手に撫でられるのは安心する。暗殺者の手だけどな!




「あとA。帰ってきたのなら一度顔くらい見せろ」

『実は丁度呼ばれる前に行こうと…』

「嘘をつけ」



相変わらずだな、と小さく笑ったシルバさん。
……久しぶりに近くに、父親というものを感じた気がする。

51→←49 (ゼブロ視点)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (382 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
987人がお気に入り
設定タグ:HUNTER×HUNTER , ギャグ , 愛され   
作品ジャンル:ギャグ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うさぎもち - 私、この作品すっごく好きです!!!夢主ちゃんの性格もめっちゃ好きです! (11月22日 16時) (レス) id: 6ed501a3ba (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - パスワード教えてもらいたいです!この作品の続きが気になりすぎてねむれません! (2020年4月29日 5時) (レス) id: be75996472 (このIDを非表示/違反報告)
ogofumi(プロフ) - 最近、H×Hにはまってこの作品を見つけ、虜になりました。この作品の続編にパスワード保護がかかっているのですが、パスワードって教えてもらえませんかね…?凄く凄く続きが気になります! (2020年4月16日 14時) (レス) id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
未確認歩行物体(プロフ) - 紅蘭さん» 不安定なペースですが、勿体ないお言葉までありがとうございます…!へへへ残念な性格ですが、そう言って貰えて主も喜んでいると思います。これからも頑張ります(っ'ヮ'c) (2017年5月27日 1時) (レス) id: d2e199629a (このIDを非表示/違反報告)
未確認歩行物体(プロフ) - サメ子さん» コメントありがとうございます(*´∇`*)そこらへんはしっかりブレない主です!ww ハイキューの方も!そう言って貰えて本当に嬉しいです!これからもよろしくしてやって下さい…!()応援ありです! (2017年5月27日 1時) (レス) id: d2e199629a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:未確認歩行物体 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年4月6日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。