74 教えることなどないのに ページ43
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『……ふ、くぁ…』
「欠伸すんなら口押さえなよ。ブスが際立つよ」
『月島くん辛辣すぎん？』
やっぱり寝ていないと言うのは結構辛くて、今日はいつにも増して欠伸が出た。そんな私に気遣うような声をかけてくれる男なんて一人いるかどうかだけどな。
「……なあ」
『？？』
休憩中、影山に話しかけられた。
いつもつっかかってくるように話しかけてくる影山にしては珍しく普通だったから、首をかしげた。
「………」
『……なに？』
けれど、話しかけてきたくせになかなか要件を話そうとしない影山。そして相手が影山だってのもあって早速イラ立つ気の短い私。なのに、気づいたら複雑そうな目をしている影山に、私の感情は冷めた。
……あー、マジなんなの…。
それに似たような目を、最近も見たことがある。
「……お前、なに考えてんだよ？」
ジーザス、やっぱお前もか。
疑い、窺うような、瞳。
“ それは、何を嫌ってそうしてる？ ”
ここに来る前の、あの日の澤村さんと少しだけ被った。
被ったといっても、何でもないようにしながら瞳の奥で疑ってくる澤村さんとは違って、影山はあからさまなんだけど。
でも、だからこそ少しやりにくい。
……こういうとき、黒尾ならどうするんだろう。
「さっきから、お前は誰を見てんだよ」
『！』
無意識に黒尾に向けていた視線を影山に戻すと、ちょっと変わって、睨むような目になっていた。相変わらず目付きワルス。
そんなことをぼんやり思いながら、私はゆっくりと瞬きをする。
『……ていうか何？別に誰を見ようが勝手じゃね？』
いつもの声、いつもの口調。お前なに言ってんの、とばかりに顔を歪めた。……ホント、頼むから。私はまだ、お前に気づかれるわけにはいかない。
「………」
影山はそれ以上なにも言わなかったけど、まだ私を気にしている。なんだ？なんで鈍感なはずのお前がそんなことに気づく？考えようとして止めた。
笛がなり、烏野のメンバーがコートに入る。私はそれを見たあと影山に『始まるよ』とだけ言って背を向けた。
『……めんどくさいなぁ、』
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未確認歩行物体(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます！！数年もたった今更にまとめての返信になってしまいすみません、全てのコメントは当時にちゃんと読ませて貰ってました…！完結してから随分経ってしまいましたが、新しくコメントくださった方もありがとうございます！ (2021年5月3日 13時) (
レス) id: d428059590 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - もうこの小説作ってくれた作者様に、感謝だわ。 ありがとうございます!(スライディング土下座) (2020年6月6日 18時) (レス) id: 8baac5d0e6 (このIDを非表示/違反報告)
リンネ - なんかひいおばあちゃんずるい。クロと誕生日同じだよ?!ぼくなんか8／20というなんという日にちだよ。あと1日早く生まれたかった＼(^o^)／ (2016年12月17日 17時) (レス) id: ef4590e231 (このIDを非表示/違反報告)
やよい - それから未確認さん、今までありがとうございました！未確認さんへの作品を作ったのでぜひ見てください。http://uranai.nosv.org/u.php/enq/mikakuninn/ (2015年11月2日 18時) (レス) id: e5350613f4 (このIDを非表示/違反報告)
やよい - 実は、未確認さんへのメッセージを書いた作品を作りました。これを見ている読者の方はぜひ、参加していただきたいです！ (2015年11月2日 18時) (レス) id: e5350613f4 (このIDを非表示/違反報告)
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