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両手の怪我を爆弾ついでに一番近くにいたボマー組の一人に移してきた。どちらかと言うとついでになったのは爆弾の方で、能力上、わざわざ正規の方法で爆弾を解除する方が手間だった。
とりあえず、今のところ彼らが追ってくる気配はないが、万が一追ってきたら困るしまだキルア達の元には戻らない方がいいかもしれない。
適当に飛んだ懸賞の街、アントキバにて。
一番察してくれそうなビスケさんにコンタクトを使用して簡潔に事情を説明すると、まあ…めちゃくちゃ怒られたよね…。全然私は悪くないと思うんだけど、ブックから聞こえる迫力のある怒声にペコペコと頭を下げるしかできない。あれ…なんだか目頭が熱いぞ…。
「ッはー、ほんっっと運のない子ね…!」
説教が終わり、呆れたように息をついたビスケさん。
結果的に彼女らがボマー組を倒すまで私は別行動をすることになり、ようやく切れたコンタクトに私も息をつく。私が悪いのか…?
いっそこのまま帰ろうと思ったけど、キルアに何を言われるか分からないし、あと数日か数週間この島にいるしかないのがとても辛い。
『……あ、ヒソカ? 今いい?』
「Aかい、問題ないよ♡」
ため息をつきながら、もう一度、今度はあの奇術師相手にコンタクトを使用すると彼はまだこのゲーム内にいるようだ。
『能力貸してくれてありがとう。もう解除しても大丈夫』
「OK◆ もう治ったのかい?」
『諸事情でね。それと、お金なら払えるけど…』
「ファンサービスさ、気にしなくていい◇」
『誰がファンなのかな…』
ブック越しにくつくつと笑い声が聞こえて、相変わらず掴めない奴だと苦笑い。同時にヒソカによりバンジーガムが解除され、ぱらりと肌色のスカーフが両手から剥がれる。当然ダメージは移してきたので両手はダメージを引き受ける前の状態で、手を握って異常がないことを確かめた。さらりと無地になったスカーフを一瞥して適当に4つ折りにしてポケットにしまう。
「ーーあぁでも…ボクもキミのファンだから、是非ファンサービスをお願いしたいな♡」
コンタクトを切った。
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未確認歩行物体(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます。まとめての返信で失礼します。しばらく更新していないにも関わらずたくさんの反応を頂きとても嬉しいです!ありがとうございます! (2021年11月24日 18時) (レス) id: 859f873e93 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 読んでいく事にチートっぷりを発揮してて面白かったです!最高! (2021年7月8日 14時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
なめなめきゃんでぃ(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて読んでいてとっても楽しかったです!番外編や次回作など楽しみにしてます!できたらで良いので書いてくれると嬉しいです!素敵な作品を書いてくださりありがとうございました!!! (2021年4月8日 23時) (レス) id: ed253bb936 (このIDを非表示/違反報告)
猫神(プロフ) - とても面白かったです!蟻編楽しみにしています! (2021年1月16日 0時) (レス) id: f54e673977 (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - 番外編で構いません!更新いつまでもお待ちしております! (2020年11月12日 22時) (レス) id: 0e780aa7b5 (このIDを非表示/違反報告)
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