128 ページ40
・
とりあえずこっちで話そうぜ、と森の中に目をやる男に大人しく付いていく。うわ…リンチされそう…。不安に思って円をすると、ピタリと足を止めたボマー以外に左右で二人男が引っかかって頬が引きつった。三対一！まもなくリンチコース！
「状況は理解出来たか？さっさとブックを出せ」
『キチィ…』
「あ？」
目の前の男に震える。このままじゃ死ぬ。
確か設置された爆弾の能力を解除する条件は…、なんだっけ…。自分には関係ないと聞き流してしまった話を都合のいい時にだけ思い出せるはずもない。キルアごめん、今度からはちゃんと聞きます…。
まぁ過ぎてしまったことは仕方が無いし、爆弾を発動させられる前にリーブで島から離脱して、アカンパニー等が使用出来ないゲーム圏外に逃げよう。むしろそれがベスト！
「…お前が何を考えているかは大体の予想はつく。冥土の土産に教えてやるよ、お前につけた俺の能力、
『いやなにどさくさに紛れて説明してんの？』
同時に腕に出現した爆弾に驚きを通り越して困惑する。笑ってんじゃねぇ！
『こ、こんなことして心は痛まないのですか！』
「痛まねぇな」
コイツ…どうしてくれようか。
「だが俺も鬼じゃねぇ。アイツらと仲間なら、アイツらの持つ "奇運アレキサンドライト" と "一坪の海岸線" を持って俺の元へ来い。そしたら爆弾は解除してやる。期限は死ぬまで、だ」
『鬼でしかない』
なんとも恐ろしい提案である。カードと私の命を天秤にかけてカードを取られる残酷なプレイを今からして来いというのか。絶対に断る。
『……
逃げられない状況を想定して作ったばかりの能力がこうもよく役に立つ。それを知らずに笑うお前らが、この森が私が今最も扱い易いフィールドであることを知らないのが幸いである。
円を更に展開すると、私が要求を蹴ると判断した三人が身構える。いつも以上にオーラを増やすと想定外だったのか「サブ！バラ！」と叫んだボマーの元へ二人が走る。
とりあえず全体的に能力の発動になんらかの合図を必要としてしているっぽいから、この爆弾は君達の自由を完全に奪えばタイマー以外で爆発する心配は無いという事でおk？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1571人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未確認歩行物体(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます。まとめての返信で失礼します。しばらく更新していないにも関わらずたくさんの反応を頂きとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年11月24日 18時) (
レス) id: 859f873e93 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 読んでいく事にチートっぷりを発揮してて面白かったです！最高！ (2021年7月8日 14時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
なめなめきゃんでぃ(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて読んでいてとっても楽しかったです！番外編や次回作など楽しみにしてます！できたらで良いので書いてくれると嬉しいです！素敵な作品を書いてくださりありがとうございました！！！ (2021年4月8日 23時) (レス) id: ed253bb936 (このIDを非表示/違反報告)
猫神(プロフ) - とても面白かったです！蟻編楽しみにしています！ (2021年1月16日 0時) (レス) id: f54e673977 (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - 番外編で構いません！更新いつまでもお待ちしております！ (2020年11月12日 22時) (レス) id: 0e780aa7b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
