烏間 ページ8
｢今日は三日月に軽く身体テストを受けてもらう。記憶が無い上ナイフの扱いには慣れないかもしれないが思うように振って俺に当ててみてくれ。｣
のどかな晴れの日の体育で烏間惟臣…ここの教師をしている防衛省の人間はそうかぐやに伝えていた。
｢はいっ!!頑張ります!!｣
｢かぐやがんばって!!｣
馴染んで行った間に親交を深めていっている友人達が次々に歓声を上げそれにかぐやははにかみながら返していた。
｢準備はいいか？｣
｢…はい!!｣
｢いつでもかかってこい、開始だ。｣
周りはナイフの感覚だけはもしくはこれが引き金となって記憶が戻るのではないかと期待していた。しかし、その直後その期待は裏切られた。
｢はぇ!?全然っ当たんない!!烏間先生動かないでよ!!｣
｢まだまだ行くぞ…!!動かなかったら試験にならん。｣
｢先生の意地悪!!｣
そんなやり取りを見てクラスメイトは腹を抱えて笑っていた。
予想とは外れたがどこか心の中で安心したのかもしれない。素性が血も涙もない暗殺者だったら、いくら今までの短い期間だったとしても見れた笑顔が偽物だったと案じていたのかもしれないのだから。
｢ふぅ、もういいだろう。いい加減俺も飽きてきた。｣
｢先生!!飽きてきたってなんですかまだまだ当てられてないのに!!｣
時間が迫る中、かぐやは頬を膨らませて不満をぶちまけた。
｢筋はかなりいい。記憶が欠けているせいもあるかもしれない。また今度だ、すぐに順番が回ってくる、その時に俺に当てればいい。｣
そう言ってジャケットを着て立ち去る教師を見て女子に囲まれ労われながらも不満げにしているかぐや。本丸に居る時よりも些か幼っぽい気もするが記憶が無いから、ということだろう。
｢あ、先生!!あのさ、今日はカエデちゃんと渚とカルマとクレープ食べてから帰るからちょっと遅いかも？｣
｢あぁわかった。遅くなりすぎるな。｣
｢｢…へ？｣｣
ちなみに言うとかぐやは身寄りがわからない上に安全かどうかも分からないため一応烏間宅に身を寄せている。それを知った数名の女子が血涙を飲んだことをかぐやは知らない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミューゼス(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 全作品にコメント頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年5月12日 18時) (
レス) id: 8be0659255 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - みゅーぜす＞ワンコ女子の力作見ましたわ！！表クール（？）で裏ワンコ！！発想、展開、誤字はあっても、長く続けられる強さ。だからこそできた作品でしょう。（ちなみに暗殺教室→カルマ、有希子 黒バス→伊月が好きよ？ (2019年5月7日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミューゼス | 作成日時：2018年8月29日 18時
