月夜に ページ25
その日の夜、いつも通り教師の車で家へと戻ったかぐやだったがすぐさま彼は会議に出席するためと言い家を出た。つまりかぐやのお守りはいない。1人の夕食は初めてだったがそつなく支度をしてテレビを流し聞きし、ひとしきりきのことを終えたかぐやはベッドに入った。
が、どうも寝られない。妙に胸騒ぎがするのだ。
｢どうしよう…｣
1人で潜る布団に寂しさを感じるだ。
誰かと共にこの布団に潜ったのとなど無いのに。
完全に目が覚めているかぐやは仕方なく与えられた私服を身に纏い外へ出た。
行く宛も無い、学舎と子の家の他それまでの道の景色しかかぐやは知らないのだから。そうと決まれば彼女の行く先はひとつしかない。山へ、校舎へと何も考えたく無くなって走った。
外へ出る前にちらりと見た時計は子ども1人で彷徨いていたら補導対象の時間をとっくに過ぎていた。なのにだ、周りの景色が走馬灯のように後ろに走ってその中に見える少ない人影は自分の存在が見えていないかのように過ぎ去って行った。
そんな不思議な感覚も気にする余裕無く、かぐやは走った。
｢着い…た…｣
何分、いや何秒なのかもしれないがとにかく走り切って着いた先のE組校舎。
誰も居ないはずのそこはひっそりとして時が止まったかのように感じるのだ。
もちろん校舎に入る扉は鍵がかけられていたからかぐやはグラウンドに向かう土手に寝転んで空を仰いだ。
からっぽな頭にゆっくりと覚えている全ての記憶を辿る。
自分は何者なのだろうか、ぐるぐると頭の中をそんな言葉が回っていた。
｢わかんないよ…｣
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ミューゼス(プロフ) - 極・吹雪姫さん» 全作品にコメント頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年5月12日 18時) (
レス) id: 8be0659255 (このIDを非表示/違反報告)
極・吹雪姫 - みゅーぜす＞ワンコ女子の力作見ましたわ！！表クール（？）で裏ワンコ！！発想、展開、誤字はあっても、長く続けられる強さ。だからこそできた作品でしょう。（ちなみに暗殺教室→カルマ、有希子 黒バス→伊月が好きよ？ (2019年5月7日 21時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミューゼス | 作成日時：2018年8月29日 18時
