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「未凪、」
『……』
「未凪ー、おーい、」
夕日が差し込んでいるその日の放課後のグラウンド。
そのすぐ側の石段に腰掛けていた私は、家入さんの声ではっと我に帰る。
『ご、ごめん！』
「いいよ。」
家入さんは、隣いい？と言うと、私のすぐ隣に座った。
『えっと、何かあった？』
「いいや。今日何かぼーっとしてたけど、どうしたのかと思っただけ」
『え？本当？』
「気付いて無かった？」
どうやら私は無意識に集中出来ていなかったらしい。
確かに思い返してみれば、今日の体術訓練上手くいかなかったし、座学で先生に当てられても反応が遅れたし…
『確かに……』
「多分夏油も気付いてる。五条と進展あった？」
『進展、とは言えないけど……ていうか何で五条くんのことが原因だって分かったの？』
「未凪が悩んでる時は大体五条だから」
よく見てるなぁ……
家入さんと夏油さんには、何でも見透かされている気がする。それとも私が分かりやすいのかな…
『…うん、実は……』
隠すのも無理そうだし、アドバイスを貰いたいので、私は家入さんに朝の五条くんの言葉をそのまま言った。
『別に俺はお前を嫌ってない、って……五条くんが。
でも、嫌ってなかったら私の事、地味とか言わないと思うし…
今は正直 疑いとか、何でって気持ちの方が大きいかな。
嫌いじゃない、の考えれば考えるほど、ずっと言葉の意図が分からなくてもやもやするの。
あと、朝早く来てたのも何でか答えてくれなくて。
本当に急に、それだけ言われて混乱しちゃって。何でだろう……』
全て言い終わってから、自分だけ喋りすぎたことに気付いた。
『ごめん、何か暗くしちゃって…！家入さんはどう思う？
やっぱり、五条くんは私の事、嫌い……なのかな』
でも家入さんは私の心配とは逆に、
楽しそうな、何かを面白がるような視線をしていた。
「アドバイス要る？」
その言葉に、私は反射的に頷いていた。
「じゃあ、アドバイスは2つ。
1つ、五条はツンデレ。
2つ、嫌いの反対は？
未凪は考えすぎだからもっとフラットに考えて。そしたらきっと分かる。」
『う、うん……ありがとう……？』
五条くんってツンデレなの……？
嫌いの反対…って何だろう。
家入さんのアドバイスは少し難しくて、今はまだ分からないことが多かったけど……
「頑張れ」
『うん、頑張る』
頭を撫でる彼女の手に勇気づけられたのは確かだ。
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美桜(プロフ) - あ〜、次が楽しみです！←好きッ (2021年3月12日 12時) (
レス) id: a2ac9ececf (このIDを非表示/違反報告)
きみを - しゅきぃぃ、、更新楽しみにしてます！ (2021年3月8日 16時) (レス) id: d62859d88d (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - うっちゅき…頑張ってください…亀更新でも全然気にしないのでこの作品を書いて読ませていただきありがとうございます(血涙) (2021年3月8日 16時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
さーこ - 好き過ぎる展開です！素敵な作品をありがとうございます！更新楽しみにしてます^o^ (2021年3月8日 8時) (レス) id: 98cdb25e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：点P
| 作成日時：2021年3月8日 0時
