嫉妬心 ページ30
駅前のスーパーに来た。
カゴをカートに乗せて店内を押していく。
何を食べたいかお互いに意見を出し合い、食材を探した。
A「あ、モトキこれ安いよ？」
モ「本当だ、それも買っとく？」
二人で会話を楽しみながら買い物をしていると、おそらくモトキたちのチャンネルの視聴者がモトキに話しかけて来た。
モトキは視聴者の相手をし始めたので、邪魔をしないよう少し離れた。
モトキのファン…
きっと彼女たちはモトキが好きなのだろう。
話をできて嬉しそうにしていた。
そして、一緒に写真を撮っていた。
ツキン、と一瞬胸が痛む。
A「…………」
モトキから離れ、彼らの見えない場所へと移動した。
嫉妬。
確実にそうだ。この胸の痛みは、楽しそうにする彼女たちに嫉妬をした。
はぁ……
小さくため息をつき、カゴに入った食材を見つめた。
先に買い物を済ませておこう、そう思いレジに足を運んだ。
買い物を済ませると、入り口付近でモトキを待った。
ファンの子達と話を終えたモトキが、ごめんね、と帰ってくる。
A「買い物終わったから、帰ろうか。」
モ「うん、そうだね。」
荷物持つよ、とモトキが買ったものを受け取る。
ありがと、と荷物を渡すとモトキが空いた手の方で、私の手を握った。
手を繋いで歩いていく。
モ「ねぇ、Aちゃん。なんか、ごめんね？」
A「何が？」
嫉妬をしたことを見破られそうで、極力楽しそうにモトキに話しかけるも、彼にはお見通しだった。
マンションに戻ると、キッチンのシンクの上に荷物を置き、モトキは私を抱き寄せた。
モ「俺が好きなのは、Aだけだよ。ずっと、好きだったんだ。俺は、どこにも行かないから。安心して？」
モトキの言葉に、ゆっくりとモトキの背中に腕を回した。ぎゅっと抱きしめる腕に力を入れる。
A「ごめんね、モトキ……モトキにとっては、大切な視聴者さんなのに……可愛い子たちに囲まれて、嫉妬した。私の、モトキなのにって思っちゃったの…」
ごめん、と再度謝る。
モトキが、ゆっくりと片手を上げ、私の頭を撫でながら言った。
モ「俺嬉しいよ？Aが嫉妬してくれて。俺のこと、好きでいてくれるんだって思えるから。」
A「………でも、私はあんまり嫉妬したくない…もっと、自信持ちたい…」
少し離れ、顔を上げるとモトキがキスしてきた。
ゆっくりと啄むように口付ける。
モ「愛してる。」
そう言われ、涙が溢れた。
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mikael(プロフ) - グミさん» コメントありがとうございます！少しでもきゅんとしてもらえたら嬉しいです✨ (2022年1月21日 11時) (
レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - きゅんきゅんでした！ (2022年1月21日 11時) (レス) @page50 id: c87cfc253b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikael | 作成日時：2021年1月30日 14時
