気持ちの揺さぶり ページ12
モトキside
引っ越しの手伝いをする日、昼食を彼女と一緒に食べていた時だ。
昨日、マサイと出かけた、という話を聞き心中穏やかにはなれなかった。
他の人と、出かける彼女を咎めることはできない。
分かってはいるが、複雑な気分になった。
買い物を済ませて、彼女のマンションに向かうと、自分のマンションと同じところに住むことがわかった。
より、近くなれる気がする。心の奥で嬉しさを噛み締めた。
作業も少しひと段落し、彼女がお茶を用意してくれた。
A「んー、疲れたぁ！でも、モトキのおかげで早くに終わりそう！ありがとうね。」
モ「どういたしまして。」
新生活が始められることが嬉しいのか、彼女が浮き足立っている事は見ればすぐに分かった。
差し出されたお茶を飲みふと、彼女を見た。
目が合えば、ほんの少し首を傾げ俺を見てくる。
可愛い。
やっぱり、彼女が好きだし、ひどく自分のものにしたい、という欲望が湧いてきた。
A「あ、モトキ、髪にゴミがついてるよ」
そう言って彼女が俺の右耳付近に手を伸ばしてきた。
つい、彼女の手を掴み、その手に頬擦りを軽くし、そして手首に口付けた。
ちゅ…
彼女がどんな反応をするか、少しだけ様子を伺い視線を向けた。
真っ赤になる彼女。
そんなところも、可愛いと思い少しだけ口元を緩めた。
A「モ……モト………」
彼女が俺の名前を呼ぼうとした時だ。
二人の携帯が鳴った。
ディスプレイには、シルクロードの文字。
彼女が電話に出たのを確認すると、自分もシルクからの電話に出た。
シ「おー、モトキ。悪い。今いいか？」
モ「うん、大丈夫だよ。どうしたの？」
シルクからの話を聞き、わかった、と返答すれば電話を切った。
彼女の視線を感じ、ふと彼女を見る。
モ「ごめん、Aちゃん。シルクから電話でさ…俺これから事務所でのミーティングに出ることになったから行かなきゃ」
再度、ごめんね？といつもの通り接して見せる。
彼女は、ハッと我に帰ったように首を横に振り
A「大丈夫！仕事の方が大事だしね。それに、モトキが手伝ってくれたからもうほとんど終わってるし。」
本当は、もっと彼女と居たかった。
名残惜しいけど、帰る準備をして玄関まで見送りに来てもらう。
A「今日はほんとありがとうね？」
モ「どういたしまして。また、落ち着いたら遊びに来てもいい？」
俺の言葉に、彼女は嬉しそうにもちろん！と頷いた。
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mikael(プロフ) - グミさん» コメントありがとうございます！少しでもきゅんとしてもらえたら嬉しいです✨ (2022年1月21日 11時) (
レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - きゅんきゅんでした！ (2022年1月21日 11時) (レス) @page50 id: c87cfc253b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikael | 作成日時：2021年1月30日 14時
