大丈夫だよ [原石] 短編集 (ページ34)

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Ⅲ ページ34

大我side

朝起きたらベッドの上だった。
あれ、おれ、きのう、、

すると下から
おばあちゃん「大我ちゃーん？
朝だよー？」

おばあちゃんの声が聞こえた。

あぁ、またおばあちゃんに預けられたんだ。

この前のお泊まりのときもそーだった。
いつだっておとーさんは北斗のことばっかり。
おれのことなんて、、、

目から溢れそうになった涙をなんとかこらえておばあちゃんのとこに行った。

おばあちゃん「おはよう」

大「おはよー。」

おばあちゃん「ほら、ご飯できてるよ。」

大「ありがとう。」

ご飯を食べ終わりぼーっとテレビを見てると

おばあちゃん「今日おとーさんが迎えにきてくれるって言ってたからね。」

大「え、ほんと！？
おとーさん、きてくれるの？」

おばあちゃん「うん、昨日そーやって言ってたからね。
それまでおばあちゃんと一緒に待ってようね。」

大「うん！待ってる！！」

おとーさんが迎えに来てくれるって！
嬉しい！
今度こそおとーさんにお話しきいてもらうんだ！

早くおとーさんが来ないかな？
何度も何度も時計を見る。

おばあちゃんがおとーさんに朝電話をした時は短い針が5になったらって言ってた。

今は4。
あとちょっと！

そして、
ボーンボーン
鐘の音が鳴って5になった！

やった！おとーさんが来てくれる！

でも、おとーさんは来なかった。

6になっても7になっても、、。

おばあちゃんにお風呂に入れてもらって
おばあちゃんちのベッドで横になる。

おとーさん、やっぱり俺のことはいらないんだ。
俺のこと嫌いなんだ。

自然と涙が出てきて、
俺は枕に顔を埋める。