大丈夫だよ [原石] 短編集 (ページ13)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:61,234 hit

Ⅴ ページ13

樹side

目が覚めると見覚えのあるベッドに寝ていた。
あれ、俺の部屋？

保健室で北斗に薬をもらって、、って
模試！？

急いで起き上がったため頭がグワングワンしている。

樹「ん、、、」

北「じゅ、り！？

樹！？大丈夫？？」

前屈をしているような状態の俺を北斗が横にしてくれた。

樹「ほく、と、、もしは？」

北「樹が心配で模試どころじゃないよ。」

ああ、俺のせいで北斗に迷惑をかけてしまった。
大事な模試なのに。

そう思うと涙が出てきて何もかもが嫌になった。

北「樹？まだ痛む？
氷枕持ってくる？」

樹「、、、北斗、ごめん、」グスッ

北「じゅり、」

樹「俺のせいで、ほくとまで、、、」

北「樹、」

樹「ごめん、ほんとごめん、」

北「樹、」

樹「俺がこんなに弱いから、だから、北斗にまで、、、
もう、俺なんか、俺なんか、、、」

北「樹ってば、！」

樹「、、、」

北「全然迷惑なんかじゃない。
俺のせいでとか思わないで。
俺たち2人で一つなんだよ。
樹が辛い時は俺支えてあげたいの。

樹だって俺が熱出した時そうしてくれるじゃん。
だから、迷惑だなんて思わないで。
俺なんかなんて思わないでよ、、、」

樹「、、、

俺、北斗と同じ高校に行きたいってずっと勉強頑張ってた。
北斗は俺の憧れだから。
なのに、こんなポンコツな体のせいで最近勉強できてなくて、
模試も頑張んないと行けないから薬飲まずに行ったのに、
結局、こんなんになっちゃって

もう、嫌になっちゃった。」

北「俺も樹のこと憧れだよ。
友達も多くていつでも誰にでも優しく接してる樹のこと、

嫌になったなら休憩すればいいよ。
またやろう、頑張ろうって思えた時は俺が教える。
俺だって樹と同じ高校がいい。」

樹「北斗、、」

北「ほら、今は休む時なんだから、

これ食べてしっかり休んで。」

北斗が作ってくれたおかゆはとっても優しい味だった。

次の日にはすっかり頭痛も治っていて学校に行くことができた。