プリンセスの憂鬱* (ページ25)

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11-1. 休暇をお願い！ページ25

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それは、宿舎を出てすぐの事だった。

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『……え、何で、カメラが……？』

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突然こっちに向けられたカメラ。
あれ、今日のお仕事は広告撮影だったよね？

不思議に思ってると、スタッフの方が何かを差し出した。

赤い封筒に入った紙を広げると

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『……今から指定する場所へ向かって下さい。え、広告の撮影は？』

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近くにいたソヨンオンニと目があった。

あ、凄い悪い顔してる……広告の撮影ってもしかして嘘だったの？

まぁいいや。とりあえず目的地まで行かなきゃ。

ロケバスが動き出すとスタッフさんから「どこに行くと思いますか？」と聞かれた。

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『いや、正直全然想像できないですよ(笑)』

「じゃあ行きたい場所はありますか？」

『遊園地とかで思いっきり遊びたいですね』

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当たり障りない事を言っているとようやくバスがどこかへ着いたらしい。

スタッフさんと一緒に降りたそこはテレビ局だった。

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『うわぁーーここ初めて来ました！』

「そしたらこれを見て目的地までたどり着いて下さいね」

『え、これですか？』

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凄いざっくりした地図だなぁ。

とりあえず中へ入って局員さんに挨拶。
それから、書いてある通りに3階まで上がった。

うわ。おんなじ様な部屋ばっかり……

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『ここに書いてあるのって、ヒントですよね？』

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カメラの向こうにいるスタッフさんに聞いてみても反応がない。

えーーもう分からん。無理。

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『これ1こ1こ扉開けてったらダメですか？(笑)』

「ダメです(笑)」

『えーーもう全然分からないです』

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とりあえず思った部屋を1つずつ開けてみる。
　

あ、もちろんゆっくりね。
誰か居るかもしれないから。

そう思って目の前の扉を開けた。

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ん………今、誰かいた、よね。

正確に言えば、……アイドルの方、だよね。

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え、なんか目合ったよ。

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ドアの向こうで自問自答してると、ゆっくり扉が開いた。

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