不運大魔王の幸運な弟 にぃ

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竹谷「いっぱい作ったな〜」


しばらく経って、Aの元へ行くとかなりの量の巣箱が置いてあった。


あの短時間で、どれだけ作ってるんだこの子。

すごいな......


A「.....楽しくて」


尾浜「しかも全部丈夫で、綺麗.....流石、用具委員会.....」


A「( *¯ ꒳¯*)」


尾浜「ふはっ、その顔かわいい〜」


やっぱり、どれだけ大人びていても、子供だ。

褒められると嬉しそうだ。


竹谷「よーし、A、五年長屋においで」


A「へ？」


尾浜「三郎たちが暇してるし、お菓子もあるよ。今日のお礼」


A「いいのですか、僕になんて......」


竹谷「いいんだよ。そんなに卑下するな」


心配そうにこちらを見つめるAの頭を撫でた。


やっぱ、この子は行動派だ。

言葉にするのがめんどくさいのか、はたまた苦手なのか。

苦手なのか。


竹谷「さ、A。俺たちの部屋に行こう」


A「ん」


尾浜「A〜、おいで！」


A「！」


勘右衛門がしゃがんで、Aに向けて両手を広げた。


A「ん」


竹谷「ふはっ」


なんの躊躇いもなく、勘右衛門に抱きついた。

こいつ、そのうち攫われないか心配だ。


まあ、伊作先輩がいるうちは平気か。


尾浜「よいしょ、さあ行こう！」


A「ｺｸｯ」


勘右衛門に抱っこされ、俺とAと勘右衛門は三人で五年長屋に向かった。

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