俺は兄離れができない！！！

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兵助「今度、二週間くらいの休みがあるが、大丈夫なのか？」


雷蔵「ひとつ心配があるとすれば、音沙汰が無さすぎて怖い」


兵助「音沙汰？」


雷蔵「いつもは、帰る度にAに絡んでたんだけど......今はなくて....それが少し気がかり」


正直、今度の休みでなにかしてくるとは思う。

それが怖い。


雷蔵は、そう言った。


兵助「雷蔵」


雷蔵「ん？」


兵助「もしAがそれに切れて、村の子達を傷つけたらどうする？」


雷蔵「取り敢えず、学園に避難させる。そして、Aを虐めたやつを徹底的に潰す」


兵助「そんなこと、できるのか？」


雷蔵「出来るよ。だって僕の家.....村の長だし」


兵助「！」


突然のカミングアウト......


道理で、金銭感覚が少しズレてるわけだ。


村の長なら、権力もある。


あの雷蔵の力でどうにかするところは、そういうところから来てたのか。


雷蔵「Aは、僕からも家族からも村の大人たちからも愛されてる。嫌われてるのは、子供にだけ」


兵助「へえ」


雷蔵「もしAが傷つけても、その子供は、僕たちがどうにかするさ」


そっと、寝ているAの頭を撫でた。


兵助「雷蔵、殺すなよ？」


雷蔵「殺さないよ。精神的に痛めつけるだけ」


兵助「ははっ、そうか」



雷蔵って、Aの事になると、怖ぇな。


敵に回したくない。



そう思った。

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