俺は兄離れができない！！！

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兵助「ごめんね。雷蔵は今、お使いで出てるんだ」


A「別に」


Aを少し離れた木陰におろして、俺も横に座った。


ケガ痛そうだなぁ.....二人とも、どれだけ本気でやったんだ.....


兵助「で？なんでそんな喧嘩したの」


A「孫兵の調子が悪かった。それならまだいい。俺だってあるし....あいつは、手を抜いた上に、怪我してることを俺に言わなかった」


悲しかったのかな。


表情が、辛そうだ。


A「相棒だって思ってたの、俺だけだったのかな......」


俯いたA。

地面に雫が落ちた。


ああ、悲しかったのか。


信用されてなかったのかと......

孫兵が、自分を信用していなかったんだと。


A「なんで....おれって、そんな信用、ねぇのかな.....」


Aの綺麗な瞳から、大粒の涙が止まることなく流れ落ちた。


兵助「孫兵は、Aに心配かけたくなかったんだよ」


A「俺は、心配かけて欲しかった......」


兵助「もう一回、頭冷やしてから二人で話し合いな。あと、A」


A「？....いてっ！」


ベチッとAのおでこにデコピンをした。


兵助「どんなに腹立っても、手を挙げちゃダメ。友達を....ましてや相棒を殴っちゃダメだよ」


A「！はい......」



とりあえず、Aはひとまず安心かな。


あとは、孫兵自身の問題だ。

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